トリノFC情報局

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【ひとりごと】ぼくにとっての"Juventus"

 

最初に言っておく。筆者は、

 

ユヴェントスが大嫌い!!

 

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ではない。

 

本来のサポーター観としては、同じトリノの街を本拠地とする彼らを憎むべき宿敵として捉えるのが一般的かもしれない。現地のトリニスタたちは実際ユヴェントスを毛嫌いしているし、彼らにとっては白と黒の縦縞模様なんてほぼウンコ同然である。歴史的に見てもサポーター同士の暴動は絶えず起きており、現地でのライバル意識は想像以上だ。

 

ついこの間のこと。新サプライヤーJomaによるトーロの新ユニフォームが発表された。驚くべきことに、Jomaの頭文字Jを象ったメーカーロゴですらトリニスタにとっては憎むべき造形らしく、「そんな文字を俺たちのユニフォームに書くんじゃねえ!」と現地ティフォージがブチギレ倒していたのは個人的に記憶に残る出来事だった。

 

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上写真のJロゴをユニフォームに掲載することに現地ティフォージは猛抗議した。

 

「歴史的に見てもユーヴェの方がトーロなんかより圧倒的に強いし、ただの妬みだろ(笑)」

 

と思われる方もいるだろう。返す言葉もない。全くもってその通りである。ユーヴェはCL制覇を目標とし、トーロはEL出場を目標とするクラブ。クラブ規模も違えば実力も違う。両者の差は歴然としているし、デルビー・デッラ・モーレ(トリノデルビー)の捉え方を取っても両チームの間には大きな違いがあることだろう。ミラノやローマなどのデルビーとは違い、実力伯仲で大注目のデルビーというわけでもない。

 

ただ、「歴史」という視点から見たライバル関係は当然尊重すべきものである。何を隠そう、1906年にトーロを創立したアルフレド・ディックは元はユーヴェの会長を務めていた人物だからだ。この点は、当時のACミラン「純血主義」に反旗を翻し「クラブは国際的であるべき」との思想のもと蜂起した一派がインテルナツィオナーレを組織した出来事と似ている。

 

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ではなぜ筆者はユヴェントスに対しメルダ!!と叫ぶことをしないのか。おかしなことなのかもしれないが、筆者的にユヴェントスには感謝に似た感情があるからだ。

 

なぜなら、ユヴェントスを憎み、成功を妬み、一泡吹かせてやりたいと思わせてくれる点に、筆者はこのライバル関係の存在意義を見出しているから。トーロにとってユヴェントスは憎しみの対象であると同時に、同じピエモンテ州トリノの街で成功を収めたクラブとして、到達すべき目標でもあるのだ。

 

ヨーロッパリーグに出たい、グランデトリノを復活させたい。これらの野望の裏には常にユヴェントスの存在がちらつく。「いつの日か、アイツらからピエモンテ州の覇権を奪ってやる」と。当然それだけがトーロの存在価値でないことは理解して頂きたいが、同じトリノの街にユヴェントスが存在してくれることで、トーロもまたひとつ強くなれる。

 

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ではユヴェントスに憧れているというのか?いや、決してそうではない。トーロにユヴェントスのようになれと言っているわけではなく、彼らの成功に学び、いつかはユヴェントスを超越した存在になって欲しい。それが何年かかるかは分からない。筆者が生きているうちに実現する可能性は低いかもしれないし、ピエモンテ州永遠の2番手という可能性だってある。むしろそっちの方が可能性は高いだろう。だけど、いつの日か白黒をエンジ色に塗り潰すという野望に限界はない。

 

ここまで読んで下さったあなたもきっとどこかのサポーター。色々と感じることはあると思うが、サポーターの在り方は人それぞれだというのが筆者の意見だというのは一貫して変わらないし、それに関して他人に干渉するつもりもなく干渉されるつもりもない。

 

結局のところ、タイトルの通りこれはただの「ひとりごと」に過ぎないのである。