【契約延長か移籍か】エンクル事件のその後
今夏クラブと選手、ティフォージを混乱に陥れた"エンクル事件"から約3ヶ月が経過した。9月6日にクラブ公式を通して謝罪したエンクルはチーム練習にも復帰。昨季同様頼れるディフェンスリーダーとしてピッチにも帰って来ている。エンクル事件の詳細については以下の記事にまとめているので是非参照されたい。
【ひとりごと】"エンクル事件"について考える - トリノFC情報局
エンクルの謝罪文
この論争を完璧に終わらせる時が来た。チームが昨季より良い結果を手にするためには、1つの目標に向かって団結する必要がある。ティフォージが我々を誇りに思えるように、そしてトリノFCの歴史に新たなページを描き出すために。だから僕は、この難しい夏の記憶を捨て去ることに決めた。僕はチームの中で自分自身を再建していく必要がある。そしてそのためにはまず、僕の行動について謝罪をしなければならない。申し訳なかった。だけど、自分の意図したことじゃないってことは分かって欲しい。フォルツァトーロ
ニコラ・エンクル
謝罪文を公開する前、エンクルはL'Équipeの*インタビューに対し「クラブが僕のステップアップの約束を反故にした」と語っており、クラブが彼のトランスファーリクエストを拒否したのは事実だったことが判明した。
*ちなみにこのインタビューはクラブが許可したものではなく、のちにエンクルは罰金を科せられている
エンクルには昨年セビージャ移籍の噂があったが、クラブはエンクルを非売品として判断していたため売却を拒否。ステップアップの約束が実際に存在したのであれば、話が違うと怒るエンクルの反応はごもっともである。
エンクルとトーロの未来は?
エンクルとトーロの現行契約は2021年まで。残すところ約1年半となっているわけだが、クラブと選手側が契約延長で合意する可能性は極めて低いと言わざるを得ないだろう。
来年で30歳となるエンクルのキャリアを考えても、恐らく欧州カップ戦常連クラブへの再挑戦の機会は来年あたりが最後となるだろうし、何より今のトーロは結果が出ていない。対立したフロントとの関係が元通りになるとも考えにくいため、来年こそ新天地を求めて移籍することになりそうだ。
【まとめ】契約延長は望み薄。恐らく今季がラストシーズン
エンクルが今のスカッドからいなくなるなんて、想像しただけでも恐ろしい。期待の若手が控えてはいるものの、まだまだ未完成な駒ばかりだ。トーロは来夏、いや早ければ今冬にでも新たなディフェンスリーダー候補を探す必要があるかもしれない。
選手側の歩み寄りによってなんとか解決したエンクル事件。だが、どちらにせよサヨナラは近そうだ。