【冬のカルチョメルカートまとめ】ルキッチが去りイリッチが来た!
成立した取引
獲得
DF
アンドリュー・グラヴィヨン ← スタッド・ランス(買取OP付ローン。オプション料€350万。10試合出場で買取義務化)
MF
イヴァン・イリッチ ← エラス・ヴェローナ(買取義務付ローン。€1600万)
ロナウド・ヴィエイラ ← サンプドリア(買取OP付ローン。オプション料€100万)
放出
DF
クリスティアン・チェレージア → メッシーナ(ドライローン。ポテンツァとのローン契約を打ち切りメッシーナへ)
MF
サシャ・ルキッチ → フルアム(完全移籍。移籍金€1000万)
エミルハン・イルカン → サンプドリア(ドライローン)
マシュー・ガーベット → NACブレダ(買取OP付ローン。金額不明)
クリスティアン・ホルヴァート → ケチュケメート(ドライローン。デブレツェニとのローン契約を打ち切りケチュケメートへ)
FW
シモーネ・エデラ → ポルデノーネ(完全移籍。金額不明)
ラド・アカライア → エスペランジュ(ドライローン。REヴィルトンとのローン契約を打ち切りエスペランジュへ)
ルキッチ放出は痛手だがイリッチとヴィエイラの獲得で選手層に厚み
トリノとの現行契約が2024年までとなっているユリッチは、契約延長に同意する一つの条件として「メルカートでのリクエストに応えること」を要求。これに応じる形でトリノはマルセイユとの激しい争奪戦の末イリッチを獲得した。マンドラーゴラの退団以降チームに欠けており、尚且つユリッチもしばらく「欲しい」と言い続けてきた"左利きの中盤"を最高の形でチームに加える事に成功している。
さらにはサンプドリアから非常に安い金額でヴィエイラを迎え入れる事にも成功しており、ゲームメイカー系だけでなくいわゆる労働者系の中盤も1枚加え選手層に厚みが出た形だ。センターバックではズィマの長期離脱が決まった事を受けてスタッド・ランスからグラヴィヨンを電光石火の動きで確保。移籍金や移籍形態を鑑みるとシーズン終了後の退団が決定的なジジの後釜という意味合いもありそうだ。
退団が決まった選手ではやはりチーム最古参だったルキッチの名前を挙げるべきだろう。2016年にミハイロヴィッチに見出される形でイタリアへとやって来たルキッチはレバンテへのローン修行なども含めて約6年半トリノに在籍。本格的にレギュラー獲得に至ったのは背番号10を与えられた2年前だったが、献身性と高い戦術眼を活かし指揮官が何度も替わったトリノでも常に貴重な戦力であり続けてくれた。長い間ありがとう。プレミアリーグで暴れてこい、サシャ!
全てのトレーニングや試合において、このユニフォームへの誇りと犠牲の心をもってやってきた。僕のトリノでの旅は今日終わるね。少しだけ大きくなったただの少年としてここに来たけど、1人の男としてここを去れる。それはスポーツの面だけじゃない。人間として、僕はここで大きく成長する事ができたよ。トリノでの日々の事は全て鮮明に覚えている。最初のトレーニングから最後の試合まで全部ね。デビュー戦やユヴェントスとのデルビーでのゴール、背番号10のユニフォームやキャプテンマークも。この素敵な旅路を特別なものにしてくれた全ての人に、チームメイトに、そしてサポーターにありがとうと言いたい。これからもトリノは僕の第二の故郷であり続ける。今まで本当にありがとう。センプレ・フォルツァ・トーロ!
サシャ・ルキッチ -Instagramより
噂に挙がっていたが移籍が実現しなかった選手たち
退団の噂が最も騒がれた選手はベリシャ。ユリッチも公の場でベリシャから退団希望を伝えられた旨を明かしており、セリエAでの招集メンバーからも外れたりしており、サレルニターナやレッジーナなどへの移籍が噂されたがまさかの残留。本人としても移籍が実現しなかった事を悔やんでいる事だろう。シーズン終了後は間違いなく新天地を求めそうだ。他にはバイェイェがレッジーナへのローン修行が確実と見られていたがこちらはラザロの長期離脱を受けてキャンセルに。あとはセリエB複数クラブやリーグアン方面からのオファーが届いたとされるセックに関してもトリノが放出を望まず残留。ラツィオが獲得に動いていたサナブリアもペッレグリの離脱や代役確保が間に合わない事などが理由でトリノに残っている。
獲得候補の中で取引実現に最も近づいていたのはヴェローナのヒエン。イリッチとのセットで獲得する事が濃厚と報じられたが結局は選手側との合意に至らず。市場最終日にヒエンの獲得オペレーションから撤退したトリノはグラヴィヨンを代わりに迎え入れている。攻撃陣補強のアイデアとしてしばらく名前が出ていたショムロドフやシェディラなどもクラブ間合意を見出せず取引成立には至らなかった。