トリノFC情報局

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Grazie, Emiliano.

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「僕はピッチから去るよ」

 

ウルバーノ ・カイロ会長とワルテル・マッツァーリ監督を伴い、チームメイト、記者団を前にオリンピコ・グランデ・トリノでの会見に出席したエミリアーノ・モレッティは、今週末のラツィオ戦を最後にスパイクを脱ぐことを発表した。

 

1998年ロディジャーニでのプロデビューから実に21年。来月で38歳となる守備職人は今週末、公式戦600試合以上に出場したその偉大なキャリアに幕を下ろす。

 

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今日は来てくれてありがとう。本当はちゃんとスピーチを考えて来ようと思ってたんだけど、失敗したよ(笑) 次の日曜日が僕の現役最後の試合になる。とても幸せだ。人生において重要な一歩をまた踏み出せるのだからね。引退を思い留まらせようとしてくれた会長と監督には感謝しているよ。

 

たくさんの人に感謝の言葉を送りたい。まずは両親、そして兄弟に。僕はこの長いキャリアの中でたくさんの人たちと巡り合うことができた。そして6年前、ここにいるカイロ会長、そしてペトラーキSDのおかげでトーロでの新しい人生が始まったんだ。

 

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この6年間、カルチョに関わる人そうでない人、たくさんの大事な人と知り合うことができた僕はとても幸運だったと思う。ここに来た最初の日から僕を歓迎し、いつもサポートしてくれたティフォージにも感謝している。彼らの存在に僕はとても勇気付けられたよ。

 

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同席したマッツァーリは、モレッティを最後まで説得できなかったことを悔やむコメントを残した。

 

私は最後まで彼を説得した。選手としてもまだやれるという確信があったからね。今季のエミリアーノはピッチ上の貢献だけでなく、若手の成長にも力を貸してくれたんだ。チームに魂を注入してくれたよ。彼が他の形でクラブに残ってくれることを望んでいる。でも、正直に言うとまだ残念な気持ちで一杯だよ...。

 

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カイロもモレッティ引退の背景を語った。

 

我々は全員で彼を説得しようとした。まだ辞めないでくれ、とね。彼はある日のトレーニングで、引退を決意したことを我々に突然告白した。聞くと実はエミリアーノは半年以上前から引退を決めており、彼の妻がここ半年ずっと彼を説得してきたことを我々は知ったんだ。

 

彼とは6年前から素晴らしい関係を築いてきたから、とても残念だ。本当に素晴らしい男だよ。セリエAでプレーするために、他のチームメイトたちより多くのトレーニングをこなしてきたんだ。ここに残って欲しい。カルチョの面だけでなく、人間性にも優れた男だからね。彼は監督としてのノウハウを学ぶことになるだろう。きっと良い指揮官になるよ。

 

筆者が現地でモレッティからサインを貰ったのが昨年の10月。フィラデルフィアの外で出待ちしていた筆者を見ると車を止め、快くサインをしてくれた。”Grazie.”とお礼を言うと”Prego(どういたしまして).”ではなく”Niente(いえいえ).”と返してくれたあの紳士っぷりは未だに忘れられない。あの時から既に引退を考えていたかもしれないことを思うと、なんとも言えない気持ちだ。

 

イタリアのみならず、スペインでのプレーも経験したモレッティ。アッズーリのシャツに袖を通した数は決して多くはなかった。しかし、彼が素晴らしい選手であったことは現役最後に着たグラナータのシャツ、そして600以上もの公式戦出場数が証明している。来季からはもうあの華麗な守備は見られない。ピッチ上でチームメイトに喝を入れる姿ももう見られない。マッツァーリやカイロ、チームメイトたちと同じく筆者も寂しい気持ちで一杯だ。最終節は背番号24をこの目に焼き付けよう。

 

ありがとう、エミリアーノ。

 

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