【お待ちかね】セリエAイケメンベストイレブン!
忌々しいコロナウイルスの影響で、カルチョのない日々を皆さんはどうお過ごしだろうか?筆者は専らFootball Managerで名将ごっこをして自分を慰めているが、ゲームでは味わえないカルチョの大事な要素が一つある事を今回は提唱したい。生身の人間だからこそ見ていて絵になるもの...
そう、顔面だ。今回はあの忌々しいウイルスのせいで週末の楽しみを奪われた皆さんに、取っておきの企画をお届けしよう。
セリエAイケメンベストイレブン!!!!!!!!!!!!!!!!!!拍手!!!!!!!!!!!!!!!!!!
とは言ってもここで名前を挙げるのは筆者が独断と偏見で選んだ選手たち。個人的な好みの要素がかなり強いことをご了承頂きたい。
ズバリ、テーマはこちら!!
"きんぴらイレブン"
ちょっと何言ってるか分からない方には、甘くもあり辛くもある、あのきんぴらごぼうの味を思い出して欲しい。そう、つまりそういうことだ。個人的には甘さ要素8割、辛さ要素2割が黄金比率だと考えており...などという前置きはもういい。書くのがめんどくさい。
早速、スタメンの11人を紹介しよう。
アンドレア・コンシーリ
1987年1月27日生まれ
イタリア国籍
出オチ感が否めないが辛さ要素はかなり薄い。もはやゼロだ。だがしかし、これから紹介するきんぴらごぼうどもを纏めるには、彼のような兄貴分的存在は不可欠だろう。ご覧の通りイケメンである事に疑いの余地はない。ヤンチャな弟分たちを温かい眼差しで見つめ、時には厳しく叱るロッカールームでの彼をあなたも想像してみて欲しい。
アルマンド・イッツォ
1992年3月2日生まれ
イタリア国籍
コンシーリとは対照的に辛さ要素はかなり濃い目。「見た目における"辛い"ってどういうこと?」という疑問は彼の登場により解決された。このテーマでのイレブンには欠かせないプレイヤーと言える。トレードマークとも言える首の翼模様の刺青が似合い過ぎているし、個人的には彼のオラついたこの雰囲気がたまらない。だが、練習中に後輩選手にボールをぶち当てるシンプルなイジメは控えて欲しい。
リャンコ・ヴォイノヴィッチ
1997年2月1日生まれ
ブラジル・セルビア国籍
トーロから2人目の選出!贔屓目ありありなのは十分承知の上だが、オラオラ感ではイッツォ先輩に引けを取らない。まだ23歳と若いが既に子供もいるため、これからはどんどん落ち着いた雰囲気になっていくのだろう。練習場の出待ちでは圧倒的なスピードと"話しかけんなオーラ"でティフォージを振り切れる無慈悲さも兼ね備えており、チーム内でも屈指の帰宅スピードを誇っている。これ体験談です。
マルティン・カセレス
1987年4月7日生まれ
ウルグアイ国籍
バンドやってそう。たぶんベースだろう。"ボーカルとギターが曲作りや今後の方向性に関して言い争いをしているのを、黙って見てはいるが心の中ではグループの行く末を案じていそう"なこのウルグアイ人ディフェンダーが3バックの左を務める。とりあえずバンドをやっていそうかどうかもこのイレブンの基準となるかもしれない。
ケヴィン・マルキュイ
1991年7月31日生まれ
フランス・モロッコ国籍
ファンキー過ぎる髪型のせいであまり触れられないが、彼もかなり美形な選手。バンドよりヒップホップやってそう感が強くやや取っ付きにくいタイプにも思えるが、意外にも非常に優しい目をしている。ノリの良いビートに繊細なリリックを乗せてきそう。たぶんめっちゃいい奴。あと「バイブス」ってめっちゃ言いそう。
例 : 「ガットゥーゾ?アイツとはなんかこうバイブスが合うッつーか?とりま一緒にスクデット獲りてエッて思ってる」
エリック・プルガル
1994年1月15日生まれ
チリ国籍
筆者のどタイプ。まさに甘さと辛さの黄金比である。顔立ちはいわゆるイケメンのそれだが、やや冷めた印象を与える涼しい目元、刺青だらけの攻撃的な風貌...どれを取っても素晴らしい。このイレブンの核となる存在と言える。バンドを組むならボーカルで間違いないが、恐らくギターもソツなくこなす。恐らくその辺は楽曲によって臨機応変に対応できるため、柔軟性も彼の大きな魅力だと言えそう。何の話だっけ?
ダニエレ・バゼッリ
1992年3月12日生まれ
イタリア国籍
プルガルと組むダブルボランチはまさに黄金の中盤。サッカーだけでなく色んなデュエルに強そうである。プルガルとは別グループでギターボーカルをやっていて欲しい。冷めたようでいて鋭い目元が見据える先はトーロのセリエB降格...じゃなくてEL出場で間違いないはず。ちなみに近くで見ると顔が鬼のように小さく、洗顔料を買い換えるペースは非常に遅いと思われる。
テオ・エルナンデス
1997年10月6日生まれ
フランス・スペイン国籍
セリエA1年目ながらかなり評価を上げた選手の1人だが、ルックスの面でももう少し評価されるべきだ。彼も鋭い目元が素晴らしい。全体的にちょっとイカツすぎる感じもするが、そういった男らしい要素も評価すべき項目の一つである。まさにドラム向きだ。「最初はサポートメンバーとしてレコーディングに参加していたがメンバーの強い希望で正式加入した」とかいう経歴を持ってそう。
サム・カスティジェホ
1995年1月18日生まれ
スペイン国籍
何というか、纏っているオーラがカッコいい選手という印象だ。エルナンデスと対照的に身体つきはやや細めでイカツい印象はあまりないが、自分の長所を熟知したかのようなヘアスタイルと、多めの刺青が作り出す雰囲気は実に絶妙である。バンドに組み込むならギターが妥当か。ソロが長すぎるとボーカルにいちゃもんを付けられたのが気に入らずメンバーと衝突を起こした挙句脱退しそう。
ロレンツォ・ペッレグリーニ
1996年6月19日生まれ
イタリア国籍
毎朝鏡見ながら「整いました」って言ってるやろレベルで整っている。長谷部誠は「心を整える」を出版したが、ペッレグリーニには「顔を整える」を書いて欲しい。ヒゲを剃っている時期もあったが、少しある方が彼の場合はかっこいいと思う。バンドに組み込むなら脱退したカスティジェホの後釜ギタリストといったところか。彼の加入あたりからやや音楽の方向性に変化が生まれそうだ。
パウロ・ディバラ
1993年11月15日生まれ
アルゼンチン・ポーランド・イタリア国籍
ワントップを務めるのはお隣ユヴェントスの10番さん。正直パレルモ時代からずっとかっこいいと思っていた。「ディバラ」っていう名前の響きも個人的にかなり好き。バンドメンバーからは落選となるが、彼ならソロでも十分やっていけるだろう。ショーン・メンデス的なジャンルで攻めていけば爆発的な人気を呼ぶはずだ。てかポーランド国籍持ってるんすね彼。知らなかった。
甘さと辛さを兼ね備えたきんぴらイレブン
完成!以上が筆者の選ぶイケメンベストイレブンである。いわゆるイケメンというよりは個々の持つ雰囲気だったり、オーラ的なものを重視したチョイスとなった。改めて見返すと、顔面偏差値もさることながらサッカー的にも普通に強そうなイレブンである。また、書いてる内になんかバンドを組むことも決まったのでそちらも併せて発表したい。
ボーカル : エリック・プルガル
ギター : サム・カスティジェホ(脱退)→ロレンツォ ・ペッレグリーニ。ペッレグリーニの加入辺りからメタル要素が抜け、以前より万人受けしやすい音楽性へと変わっていく
ベース : マルティン・カセレス
ドラム : テオ・エルナンデス
さて、いかがだっただろうか。かなり個人の好みを入れたイレブンなため、読んで下さったあなたの意見も聞いてみたい。いわゆる異論は認めるというやつだ。ぜひコメント欄や引用RTなどで好みのイレブンを選んでみて欲しい。よろしくお願いします。
あと、ついでにバンドのグループ名も募集したい。そっちもお願いしますよ。
以上、あざっした!
【コロナウイルス問題】シモーネ・ザザが募金活動を開始
欧州で最もコロナウイルスによる被害が大きいとされるイタリア。3月16日現在で死者は1809人にも昇り、15日には1日あたりの死者数がこれまでで最多の368人を記録したそうだ。影響は当然カルチョの世界にも及んでいる。今月も無観客で数試合を消化はしたものの、ついに先日レガ・カルチョがカンピオナートの実施を4月まで延期することを発表。死者数にも表れている通り事態は深刻化の一途を辿る一方で、正直リーグ戦再開の目処なんて立つはずも無い気がするが、現時点で今季の日程を早期終了する事は無さそうな雰囲気だ。
そんな母国イタリアを救うべく、我らがトーロのシモーネ・ザザがGoFundMeというクラウドファンディングプラットフォームにて募金活動を開始した。€10万(約1180万円)の集金を目標とし、3月16日現在で€3万8千(約450万円)ほどの支援金が集まっている。
リンクはこちら→Fundraiser by Simone Zaza : Emergenza CoronaVirus - Basilicata
GoFundMeよりザザのコメント
愛する国のため、そして僕たちを襲ったこの緊急事態と闘う病院関係者の方々のために、僕は少しでも力になりたい。僕はバジリカータ州のポリコーロ病院、ポテンツァ病院、そしてマテーラ病院に集中治療室を増やすため、募金活動を始めた。協力してくれる全ての人に感謝します。ありがとう。ーシモーネ・ザザ
ザザはバジリカータ州ポリコーロ出身。彼の故郷にもコロナウイルスに苦しむ人々がたくさんいるはずだ。愛するふるさとを助けたいと願うザザ。微力ながらも日本から応援したい。
【第1回九州セリエ会(仮)】コロナのこととか不安やけど開催したい!!!!
このブログも長い間更新が滞っていたことを先ずはお詫びしたい。
すみまセンシ。
誤解しないで欲しいのだが謝る気がないわけでは
ナインゴラン。もうやめよ。てか彼どうなるんですかね来季。インテルに帰るのならさっきのセンシとプレーすることになるけど。
遊び過ぎたが本題に入ろう。上記のように選手たちの去就や噂について、ワイワイできる場を九州にお住まいのそこのあなたはお持ちだろうか??
ない?じゃあ作ればいい!!!
小柳なんたら氏の著書が浮かんだあなたはそれたけ欧州サッカーに頭を支配されているということ。それはセリエ会という名の治療台を用意するしか方法はない。
しかしながらコロナウイルスが猛威を振るう中でこういった集会を開催することに一抹の不安が残るのも事実。開催が確定しているわけではないが個人的には前向きには検討したいイベントだ。開催に少しでも興味がある方は、コメント欄もしくは下記のアドレスに以下の項目を添えて回答をお願いしたい。
・Twitter ID(ない場合は不要)
・年齢、お住まいの県
・コロナウイルス問題の最中での開催についてのご意見
・その他ご意見や質問・要望
メールアドレスはこちら
dinofvcg1906@gmail.com
では是非ご検討を!
【あけおメイテ】19/20シーズン トリノFC 前半戦の通信簿
あけおメイテ、ことよロッロということで2020年最初の記事では前半戦の振り返りをしていきたい。現在19試合を消化しているトーロは8勝3分8敗の8位に位置しており、やや期待外れといった印象だ。単純な比較をすると、今季は前半戦だけで昨季まるまる1シーズンの敗戦数(7敗)を超えていることになるし、順位の上でも一桁と二桁を行ったり来たり。欧州争いを序盤から繰り広げる予定も大幅に狂ってしまった。
言い訳をするのであれば予期せぬEL予選出場で急遽キャンプインを早めざるを得ず、挙げ句の果てにはウォルヴァーハンプトンというEL予選最強のチームと強度の高い試合を繰り広げたことで、フィジカル的にもメンタル的にも疲弊してしまったことが影響しているのは間違いない。実際ここに来て怪我人も続出しており、メディカルスタッフも大忙しといったところだ。ティフォージからはカイロ陣営の退陣とマッツァーリ解任が繰り返し要求される有様で、トーロを取り巻く雰囲気は極めてダークなものになっている。
さて、前置きはこの辺にして本題に入ろう。
監督 ワルテル・マッツァーリ 5.0
やや遅れたとはいえ希望した新戦力も到着し、マイナス要素のない状態で臨んだ前半戦だったが結果を出せていない。プレシーズンで継続して試した3-4-2-1も最近になってようやく使い始めたし、時には4バックも使用したりと一貫性のなさが目立つ。また、メンバーを固定し過ぎる嫌いがありスカッド内のヒエラルキーは完全にマンネリ化。チーム内でのポジティブな競争は全く見られなくなってしまった。カイロは彼への変わらぬ信頼を強調しているもののティフォージからの信頼は完全に地に落ちており、今季末までとなっている契約が延長されることは無さそうな雰囲気だ。何より審判に罵声を浴びせまくるのはガラが悪過ぎる。
4. リャンコ・ヴォイノヴィッチ 5.5
セリエA 6試合出場
多過ぎる。とにかく怪我が多過ぎる。またかよ!と何回言わせれば気が済むのだろうか。自身最大の敵である負傷グセを克服しいざレギュラー奪取!と意気込んだ今季も主戦場は治療台の上。ピッチに立てばレギュラーに相応しいパフォーマンスを見せるのだが、ここまで稼働率が悪いと正直移籍の噂が出ても仕方ないように思う。問題が彼にあるのか、トーロのメディカルスタッフにあるのかは分からないが、もはや何かしらの対策が必要なレベルだ。関係ないけど奥さんがめっちゃ綺麗なので皆さんにはぜひ確認して欲しい。
5. アルマンド・イッツォ 6.5
セリエA 19試合出場1得点
昨季ほどのバケモノぶりではないものの、基本的には一定のパフォーマンスを維持。負傷もせず全試合にフル出場している点は本当に凄イッツォ。アッズーリにも継続的に招集され、チームの不調とは裏腹に個人としてはイッツォイッツォ(一歩一歩)前へ進んでいる印象だ。ボールを相手ごと削り取るディフェンスはイタリアを代表するレベル。2年後のワールドカップでメンバー入りを果たすためにも、トーロの調子を押し上げるような活躍を期待したい。
7. サシャ・ルキッチ 6.0
セリエA 13試合出場
完全にレギュラー奪取とはいっていないものの、忠実にタスクをこなすチームプレイヤーとして及第点のプレーぶり。メイテの不調を鑑みると、チーム内での序列は上がっていると言っていいだろう。対人守備にやや改善の余地があるものの、ボールを簡単に取られないテクニックや視野の広さはこれからの成長にも大きな期待が持てる。ややラフプレーが多い傾向があるが、その辺はたぶん背番号88が吹き込んだのだろう。あいつの罪は重い。
8. ダニエレ・バゼッリ 5.5
セリエA 15試合出場2アシスト
中盤の構成力アップは彼のプレー次第と言っても過言ではないが、インパクトを残すには至らず。シーズン序盤は長短のパスを織り交ぜたゲームメイクとそのイケメンぶりで司令塔の役割を無難にこなしていたが、プレシーズンから続いた過度なプレータイムが祟り徐々にコンディションが低下。イケメンではあるが結果的に昨年末ついに負傷離脱してしまった。ただ守備での貢献度は依然として高い上イケメンなため、復帰後のパフォーマンスに期待したい。
9. アンドレア・ベロッティ 6.5
セリエA 17試合出場9得点2アシスト
9ゴールの内訳はリゴーレが5つ。流れの中からは4ゴールのみという成績ではあるが、それでも今のトーロが"戦術ガッロ"なことに変わりはない。愛情のないロングボールも身体を張ってマイボールにし、時にはファウルを誘うプレーで味方を大いに助けている。ボールを持った時のワクワク感も戻ってきた印象があり、味方が彼にもっと良質なラストパスを供給できれば得点数もまだまだ伸びそう。サボらず相手を追いかけ回すチェイシングも非常に光っており、彼抜きのトーロは文字通り骨なしチキンのようなものだろう。鶏だけに。IPPON!
10. イアゴ・ファルケ 5.0
セリエA 4試合出場
ここまでピッチに立ったのはなんとたったの98分。背番号10を背負いトーロの攻撃陣を牽引する活躍が期待されたものの、恐るべき稼働率の悪さで完全に期待を裏切っている。現地メディアの調査によると、ここ約1年の彼はなんとほぼ1ヶ月に1度しかピッチに立っていない計算になるそう。移籍の噂も例年にも増して大きくなっており、不本意ながらもイアゴ部活辞めるってよが全国で上映開始されそうな勢いだ。つまんね。
11. シモーネ・ザザ 5.5
セリエA 13試合出場3得点1アシスト
調子は上がっている。確実に。だがまだベロッティの負担を軽減させるパフォーマンスには至っておらず、ティフォージからは依然として放出を望む声が聞こえる状況である。得点数の少なさに代表されるように攻撃面での貢献度の低さはあるものの、気持ちのこもったプレーは見せており個人的にはまだトーロで見たい選手だ。プレシーズンでは好調だったため、使い方次第では案外あっさり活躍しそうな気もするが。あと髪の毛剃らなかったらどうなるのかも見たい。
14. ケヴィン・ボニファーツィ 5.5
セリエA 3試合出場1得点
開幕3試合では継続してスタメン起用されたが、その後突如としてベンチに降格。負傷離脱などもあったにせよ、そこからのカンピオナートでは1度もチャンスを与えられていない。コッパ・イタリアのジェノア戦ではピッチに立ったが、マッツァーリからは完全にカップ戦要員の扱いを受けている。ハッキリ言って謎だ。関暁夫にはぜひこの謎の真相に迫って欲しい。ポテンシャルと能力を考えてもスタメンに値する選手なだけに、これからの期待を込めてこの点数とした。どうか移籍しないで...
15. クリスティアン・アンサルディ 7.5
セリエA 13試合出場4得点2アシスト
2年前にトーロにやって来たが、ぶっちゃけインテルで成功できなかった理由が分からないほどだ。そんなレベルの選手であることに疑いの余地はない。今セリエAで最も危険なサイドバック・ウイングバックの1人だろう。得点も奪えてアシストも期待できる上、テクニックを活かした剥がしやビルドアップは常に高いレベルをキープしている。Instagramのストーリーは専ら宗教的な投稿ばかりなためちょっと引くが、それを差し引いても改めてトーロに来てくれてありがとう。
18. サミル・ウイカニ -
セリエA 0試合出場
ケガニ、タラバガニ、ウイカニ!(ここで両手をハサミにして上に突き上げる)でお馴染み。控えキーパーとして加入したためここまで公式戦での出番はゼロとなっている。ぜひプレーしているところを見たいが、シリグが万全な限りゴールマウスに立つ可能性はなさそうだ。カニ食べたい。
20. シモーネ・エデラ 4.0
セリエA 2試合出場
長いリハビリ期間を終えた後2度チャンスを与えられていることから、マッツァーリ的にはまだ可能性を捨て切れない部分もあるのだろう。ただ、今季初出場となったジェノア戦では2分間で2枚のカードを頂戴しソッコーでお役御免というスーパープレーで会場を沸かせている。プレーのクオリティは正直セリエAのレベルにあるとは言い難く、トーロで居場所があるとは考えにくいのが現実だ。2年前には将来性を感じさせるアグレッシブなパフォーマンスで高評価を得ていたが、この1年は完全に伸び悩んでいる。移籍という選択肢も視野に入れ、環境を変えた方が彼のためにもなるのではないだろうか?
21. アレハンドロ・ベレンゲル 6.5
セリエA 12試合出場5得点
今トーロで最も旬な選手だろう。2年前の加入以降ウイングバックやウイング、メッザーラなど様々なポジションで起用されたが今季からは主にシャドーという新ロールを手にし徐々にレギュラーを奪取していった。好不調の波が激しいのが弱点だったが、根気強く使い続けたマッツァーリの指導もあってコンスタントに結果が出せる選手に。比較的小柄だが確かなスキルと機動力で前線のベロッティをサポートしている。ピッチ内でこそキャプテンをサポートしているが、ピッチ外ではイタリア人彼女の手厚いサポートを受けているようで、実に腹立たしい。
22. ヴィンチェンツォ・ミリコ 6.0
セリエA 2試合出場
エデラと同じく出番はたったの2度だったが、正直意味が全く違う。カカーに憧れて22番を背負うこの若武者はトップチームでも居場所があることを短いプレータイムの中でも示している。プロ1年目にもかかわらずしっかりと周囲を見渡して冷静に判断するプレーも見受けられ、高いポテンシャルを秘めていることは誰の目にも明らかだ。その辺は敢えてSNSでノロケまくった挙句の失恋を経験することでメンタルを鍛えたのだろう。意識高い。
23. スアリオ・メイテ 5.0
セリエA 16試合出場2アシスト
昨年の今頃はポグバとモドリッチを足して2で割ったような選手とか言われていたが、今のプレーぶりではもはや両者に失礼だ。考えられないようなパスミスを繰り返すし、不用意なボールロストもかなり目立つ。夏に中盤を補強しなかっただけに、トーロとしても彼の低調はかなり計算外。ティフォージの心ないブーイングがミスを誘発しているとも考えられるため、もう一度温かい目で見てやるべきだろう。ちなみに、今季の不調は髪の毛が邪魔なだけ説は筆者の中で結構根強い。
24. シモーネ・ヴェルディ 5.5
セリエA 17試合出場3アシスト
シーズン序盤は完全に"ニアンの再来"としてがっかりするようなプレーぶりだったが、ここ最近のパフォーマンスは上昇傾向にあり、ベロッティらとのコンビネーションを深めればより危険な存在になれる予感も。この調子で調子を上げていけば、初ゴールもそう遠くはないはず。ファルケが復帰した際もレギュラーを維持できるかで今季の成否が決まってきそうだ。隣でプレーするベレンゲルの好調に乗っかりたいところ。将来的には東京ヴェルディでプレーして欲しい。
25. アントニオ・ロザーティ -
セリエA 0試合出場
とにかくキャラが好きすぎるので、残り1年の契約期間の中で試合に出ているところを見せて欲しい。ロッカールームの盛り上げ役としてはコンスタントなパフォーマンスを見せており、チームメイトたちも大いに助かっていることだろう。またクラブ公式Instagramを乗っ取ってふざけたストーリーをアップして欲しい。
27. ヴィットーリオ ・パリジーニ -
セリエA 0試合出場
負傷離脱の期間が長かったとはいえ、全く出番が与えられないことに何ら不思議はない。序列では既にミリコに抜かれており、エデラと同じく現状トップチームで居場所はなさそうだ。あと車を運転しながらストーリーを撮影するのはシンプルに危ないのでやめて欲しい。ジェノア移籍が濃厚と報じられているが、果たしてどうなるか。
29. ロレンツォ・デ・シルヴェストリ 5.5
セリエA 13試合出場
元から質より量で勝負するタイプではあるが、それにしても質が低すぎる。プレスを掛けられると簡単にロストするし、パスの精度も正直酷い。守備時の粘り強さは健在だが、正直全体的に能力面の衰えが隠し切れない印象だ。チームの不調と比例してパフォーマンスを落としている可能性もあるが、今季末までとなっている契約も延長の気配がない。ロザーティと同じくキャラは大好きな選手だが、このままいけば6月にサヨナラとなるだろう。
30. コフィ・ジジ 5.5
セリエA 9試合出場
モレッティの引退後左センターバックのレギュラーを正式に引き継ぐと予想されたが、シーズン序盤はエンクル事件の影響で慣れない中央でのプレーを強いられ評価をやや落とした。その後はトーロ戦士の例に漏れずしっかり負傷離脱してしばらくプレーから遠ざかったが、ここに来て再びレギュラー争いに名乗り。まだトップフォームではない感もあるが、他のライバルにはない経験値を武器にポジション奪還を達成して欲しいところだ。最近気づいたが発音はジジというよりヂヂなのでは。
33. ニコラ・エンクル 7.0
セリエA 13試合出場
まあなんというか色々あったが、ピッチに戻ってからのパフォーマンスぶりは流石の一言。彼の中でも何か吹っ切れたものがあるのだろう。大声を出してチームメイトに喝を入れる姿は、半年前まで移籍を希望しチームに背を向けていた男のそれとはとても思えない。ディフェンスリーダーとしてのコーチングはもちろん、クレバーかつ執拗なマーキングと極上のボールスキルでトーロの守備陣に安定をもたらしている。彼との契約は残り1年となっているが、なんとか延長を果たして欲しいものだ。とりあえずカイロはエンクルに謝れ。
34. オラ・アイナ 4.5
セリエA 16試合出場1アシスト
メイテと同じく昨季に比べ劣化ぶりが酷い。何を取っても常にトーロの穴であり続け、攻守ともに散々な出来だったと言わざるを得ないだろう。年齢的にもまだまだこれからの選手なため、この苦境を逆にチャンスだと捉えてリスタートしてもらいたいところ。ただ、メイテ同様流石に現地のティフォージどももブーイングを浴びせ過ぎ。萎縮するに決まってんだろバカかよ。アイナには好き勝手言えるただのファンの声など無視して精進して欲しいと願うばかりだ。
36. グレイソン・ブレーメル 6.5
セリエA 11試合出場1得点1アシスト
群雄割拠の左センターバックのポジション争いだが、今最もレギュラーに近いのはこの男だろう。今季既に2度の退場処分を喰らっており、その辺りのリスクマネジメントは未熟な印象だが、それを差し引いても見事なパフォーマンスを見せていると言えよう。若いながら完成されたフィジカルを躊躇なくぶつけてボールを奪い取る守備は、昨年よりも強度が増した印象。ビルドアップのパスも堅実で、左足も問題なく使える点はさすがブラジリアンといったところか。なんとなく着替えが遅いイメージがあるので、その辺のスピードは上げて欲しい。
39. サルヴァトーレ・シリグ 8.0
セリエA 19試合出場
ここまでのトーロは合計で26失点を喫しているが、彼がいなければ間違いなくもう少し多くの失点数を記録していたしその超人的な反応は常にトーロの守備陣を鼓舞し続けた...などと評価するよりも、ただ一言気持ち悪いと言った方が分かりやすいだろう。試合を見ていても「止めた!!すげー!!!」より「え...?それ止めちゃうの...?(ドン引き)」みたいなリアクションの方が個人的には多かった。正直人間を辞めた可能性が高い。いてくれてありがとうよりも、いなかったらどうなってんだろ...という恐怖の方が強いくらいだ。後半戦は彼の仕事を減らすパフォーマンスを守備陣には求めたい。
88. トマス・リンコン 6.0
16試合出場1得点2アシスト
中盤の選手では最も安定したプレーを見せた。汚れ役を買って出る献身性もさることながら、ベテランならではのプレーの堅実さも見事。闘争心剥き出しのチャージは相変わらず見る者を熱くさせる。彼にしては珍しく今季はまだ3枚しかカードを貰っていない点も評価に値するポイントだ。カウンター重視のサッカーを志向する上ではマッツァーリにとっても不可欠なピースと言える。しかし、加入1年目は線も細く完全なテクニシャンタイプだったルキッチをガチムチの世界に引き込もうとしている点は責任を感じて欲しい。
93. ディエゴ・ラクサール 5.5
セリエA 14試合出場1アシスト
同ポジションのアンサルディがほぼ完璧だったという事実はあるにせよ、ほとんどが途中出場という点はやや期待外れだ。合計プレータイムも19試合(1710分)でわずかに486分。アンサルディを休ませる駒のはずが、逆にアンサルディによって休ませられている。ただ出場した際のプレーは悪くなく、買取オプションが行使されるかどうかは後半戦の出来次第といったところだろう。トーロのフロントが2年近く前から追っていた選手なだけに、フィットすれば確実に重要な戦力となれるはず。次節からは巻き返しを期待したい。
【まとめ】全体的に期待外れ。及第点以下多し
シリグやベロッティらの個人能力頼みのサッカーでチームとしては大きく期待を裏切ったトーロだが、前半戦を折り返しての勝点は27。なんとこれ、昨季の現時点と同じ数字なのだそうだ。昨季はここから怒涛の無敗記録を打ち立て最後まで欧州争いを演じたわけだし、今季もぜひ再現を目指して欲しいところ。そのためにはここまで及第点以下の出来となっている選手たちの奮起が不可欠だ。指揮官マッツァーリを含め、後半戦は気持ちを切り替えて突っ走ってくれ!フォルツァトーロ!!
【トーロはどう動く?】冬のカルチョメルカート展望
さて、先日ズラタン・イブラヒモヴィッチのミランへのセンセーショナルな帰還が公式発表された。外野からの意見ではあるが、勝者のメンタリティを持つ男として、そしてミラン最後のスクデットを知る男としてこの上ない補強な気がするし、ピッチ上ではもちろんロッカールーム内でもチームに与える影響は凄まじいことだろう。そういった意味で38歳という年齢はむしろ好ましいはず。彼らにとっては後半戦へ向けた素晴らしい補強だと感じた。
トーロも負けてはいられない。ミランと同様、ここまでのシーズンをうまくやっているとはとても言えない出来だからだ。後半戦への起爆剤として、冬メルカートでの立ち回りは非常に重要になってくる。そこで今回は現在出ているトーロに関する移籍関連の噂について見ていこうと思う。
獲得の噂
この時期の報道は不確実な要素がかなり多く、信じられる情報は数少ないので、今回は噂ひとつひとつの信憑性についても個人的な見解を述べていく。
フアン・ジェズス 可能性 : 30%
・元ブラジル代表
・28歳
・ローマ所属
昨年くらいからずっとターゲットとして報じられ続けている左利きのセンターバック。イマイチレギュラーが定まらない左センターバックの補強としては良いアイデアだ。ローマは彼の放出を容認しているものの、トーロにとって彼の年俸(€220万)はあまりに高く、また彼自身が昨年トリノ移籍を拒絶した経緯もあるため可能性はごくわずかだろう。
ルイス・アドビンクラ 可能性 : 55%
・ペルー代表
・29歳
・ラージョ・バジェカーノ所属
ロシアW杯にも出場した快速右サイドバック。グループステージのフランス戦ではなんと時速36kmにものぼるダッシュを繰り出し、あのクリスティアーノ・ロナウドを上回るスピードを記録している。所属するラージョは現在スペイン2部で14位に低迷しており、代理人がトーロを含むいくつかのクラブに売り込みを掛けたらしい。シーズン終了後の退団が濃厚となっているデ・シルヴェストリの後釜として獲得の可能性は低くないはず。価格も約€300万ほどと比較的お手頃だ。
ムサ・ワゲ 可能性 : 20%
・セネガル代表
・21歳
・バルセロナ所属
こちらも昨年のW杯に出場した若き右サイドバック。サンシーロで行われたチャンピオンズリーグのインテル戦を視察していたトーロ幹部の目に留まったようだ。バルセロナは少なくとも夏までは非売品として見ているらしく獲得は困難だが、今季ここまでリーグ戦では1試合のみの出場となっているため、ドライローンでなら少しは可能性があるか。
セコ・フォファナ 可能性 : 10%
・コートジボワール代表
・24歳
・ウディネーゼ所属
中盤補強の大本命。メイテが調子を落としている今、マッツァーリとしてはかなり欲しいタイプのプレイヤーだろう。一部報道によればウディネーゼがパリジーニとエデラを欲しがっているらしく、トーロとしては両者を差し出すことでフォファナを迎え入れたいようだ。ただ、上記2名を差し出したところで彼の高額な移籍金がそこまで安くなるとも考えにくいし、競合相手も多い。いずれにせよ困難なオペレーションとなる。
アルフレッド・ダンカン 可能性 : 40%
・ガーナ代表
・26歳
・サッスオーロ所属
質と量を兼ね備えたガーナ人ダイナモ。駒数の少ないトーロの中盤を補強し得る候補として名前が挙がったが、フォファナより彼の方が可能性もあり狙い目なはずだ。彼も去年くらいから噂が出ていたが、サッスオーロの要求額が非常に高く実現しなかった経緯がある。しかし今季ダンカンはサッスオーロでのレギュラーポジションを失いかけており、昨年よりはチャンスがあるはず。ザザとのトレード案も噂されるがこちらはほぼ無いだろう。
ミラン・バデリ 可能性 : 50%
・クロアチア代表
・30歳
クオリティ不足を露呈するトーロの中盤を救う新たな司令塔候補として噂が出ている。なんでもフィオレンティーナの監督交代により構想外になる可能性があるらしく、そうなった場合ローンを打ち切られるだろうとのこと。ラツィオの要求額も約€400万ほどと見られるため、新指揮官イアキーニの決断次第では1月からトリノに引っ越すかも?
ドルカン・トキョズ 可能性 : 10%
・トルコ代表
・23歳
・ベシクタシュ所属
センターハーフを本職とし、右サイドバックもこなせる運動量豊富なプレイヤー。今夏も彼の獲得を巡りミランやフィオレンティーナなどが争奪戦を繰り広げていた。イタリアのみならず欧州5大リーグの強豪たちがこぞって関心を示す注目株だ。トーロとしてはリャイッチの移籍交渉で築いたベシクタシュとの友好な関係を活かし獲得に向かうと報じられているが、残念ながらトキョズは現在負傷中。復帰は来年2月を予定しているため、今冬はトルコに残るだろう。
ジャンルーカ・カプラーリ 可能性 : 20%
・イタリア代表
・26歳
・サンプドリア所属
負傷があまりにも多くほぼ幽霊部員のファルケの代役候補として名前が浮上。夏にも獲得が取り沙汰されていた、1.5列目を主戦場とするテクニシャンだ。相手バイタル付近でのアイデア不足を補う補強となり得る存在だが、トーロ移籍の噂を報じているメディアもまだひとつしかない上、サンプドリアの要求額も€1200万を下回ることはないと見られているため、信憑性にはやや疑問符が付く。個人的にはめちゃくちゃ好きな選手なのでぜひトーロで見たいが。また、同じサンプドリアからはガストン・ラミレスの噂もちらほら。
アンドレア・ペターニャ 可能性 : 5%
・イタリア代表
・24歳
・SPAL所属
先日のトーロ戦でブレーメルを退場に追い込んだ上、挙げ句の果てには逆転弾を頭で叩き込んだミスタートラウマ。あくまでザザが移籍した場合ではあるが、トーロも獲得に動く可能性があるようだ。しかしSPALが残留への原動力である彼を冬に手放すことは考えにくく、争奪戦でのライバルも多い。残念ながら獲得はほぼ不可能だろう。
パトリック・クトローネ 可能性 : 10%
・イタリア代表
・21歳
・ウォルヴァーハンプトン所属
こちらもペターニャ同様ザザの去就次第。所属先のウォルヴァーハンプトンでイマイチフィットできておらず、早くもイタリア復帰の噂が出ている。ただ獲得へのライバルは多く、ポテンシャル充分のこの若手ストライカー獲得は困難を極めるだろう。ドライローンでなら可能性が出てくるが、いずれにせよ可能性はごくわずか。
ラグナル・アチェ 可能性 : 30%
・U-21ドイツ代表
・21歳
・スパルタ・ロッテルダム所属
アチェもザザ次第といったところだが、現実的ではないペターニャやクトローネらと比べれば彼の方がトップターゲットだろう。スピードどフィジカル、テクニックの三拍子を完備するセンターフォワードだ。先月からバーヴァSDがスカウティングを続けているらしく、仮に加入することになればかなり期待が持てそう。もはやザザいても獲得しちゃおうよ。
移籍の噂
トーロから去る選手もこの冬は少なくないかもしれない。出ている放出の噂についても同様に解説していこうと思う。
リャンコ・ヴォイノヴィッチ→ボローニャ? 可能性 : 30%
今季こそはレギュラー奪取!とシーズンをスタートさせたはずがまたしても負傷の連続。レギュラー奪取どころかベンチ入りもままならない状況が続いている。そんなリャンコに熱視線を向けるのが恩師とも呼べるミハイロヴィッチのボローニャだ。昨季も半年間過ごしたボローニャへの移籍は本人にとっても希望するところだろうが、リャンコは今年第一子が誕生しパパになったばかり。あまり頻繁に環境を変えるのは好ましくないかも?
アンドレア・ベロッティ→アトレティコ・マドリー? 可能性 : 5%
€1億耳揃えて持って来い。
以上。
イアゴ・ファルケ→セビージャ? 可能性 : 20%
一番の驚きは彼にも移籍の可能性があるということ。その理由は怪我の多さにある。今年ピッチに立った回数はペース換算するとなんと1ヶ月に1回を下回り、筆者も彼のプレーしているところを久しく見ていない。移籍金次第では母国復帰が実現する可能性は充分にあると言わざるを得ないだろう。市場評価も€1300万に低下しており、年齢などを鑑みるとクラブとしても今が売り時と判断するかもしれない。
シモーネ・ザザ→フィオレンティーナ?サッスオーロ?エスパニョール? 可能性 : 35%
好不調の波が激しくマッツァーリの信頼を得られていない(という論調)ことで再び移籍の噂が。彼を欲しがるクラブは非常に多く、場合によっては争奪戦が巻き起こる可能性もある状況だ。昨年に比べればパフォーマンスは確実に上がっているし、個人的にはチームに残すべきとは思うが、現地のティフォージから彼を支持する声はあまり見られない。本人の希望が気になるところだ。
ケヴィン・ボニファーツィ→フィオレンティーナ?ボローニャ? 可能性 : 45%
リャンコと同じく、レギュラー争いへの参加が見込まれたものの負傷に阻まれてしまった。今夏SPALから買い戻したことが証明している通りクラブやティフォージからの期待も大きいが、キャピタルゲインの関係を踏まえると安くない移籍金でトリノにやって来たリャンコに比べプリマヴェーラ出身の彼が換金される可能性は小さくないだろう。
シモーネ・エデラ→ウディネーゼ?パルマ?ボローニャ? 可能性 : 60%
ローンにせよ完全にせよ退団は確実だ。珍しくチャンスをもらえたジェノア戦でも削りグセを遺憾なく発揮し、見事にレッドカードを頂戴する有様。元から低かったマッツァーリからの評価は地に落ちたと言ったところだろう。ボールを持った時の視野の狭さを克服できればまだトーロでも未来があるのだが。
ヴィンチェンツォ・ミリコ→キエーヴォ? 可能性 : 50%
夏に決まりかけるも時間が足りず破談に終わっていたキエーヴォへのローンが再浮上。マッツァーリからあまりチャンスは貰えていないが、恐らくパリジーニやエデラより序列は高いため、彼らの去就次第では残りのシーズンもトーロに残ることになるかもしれない。個人的にはもっと積極的にピッチに立たせて欲しいのだが。
ヴィットーリオ・パリジーニ→ウディネーゼ? 可能性 : 50%
負傷から戻ったばかりとはいえ、マッツァーリのプランに含まれているとは考えにくい。昨年も報じられたウディネーゼからの関心が今回のメルカートでも噂されるが、エデラと同じくほぼ戦力外となっているため新天地を求める可能性は比較的高いだろう。Instagramでも出場機会の少なさに不満を漏らすようなコメントをティフォージに返信していたため、マッツァーリとの関係は冷え切っているのかもしれない。
【まとめ】冬のチーム強化は難しい!
新SDのバーヴァ就任以降、補強の遅さが目立った夏のトーロ。冬のメルカートは夏よりも期間が短く、彼にとっては難しい移籍ウィンドウになりそうだ。クオリティをもたらせる中盤の選手は確実に必要だし、トーロが後半戦巻き返せるかどうかは冬の補強の成否に懸かっていると言っても過言ではない。
ティフォージのカイロ体制に対する不信感を一掃するためにも、説得力のある冬の補強を願いたいところだ。
【契約延長か移籍か】エンクル事件のその後
今夏クラブと選手、ティフォージを混乱に陥れた"エンクル事件"から約3ヶ月が経過した。9月6日にクラブ公式を通して謝罪したエンクルはチーム練習にも復帰。昨季同様頼れるディフェンスリーダーとしてピッチにも帰って来ている。エンクル事件の詳細については以下の記事にまとめているので是非参照されたい。
【ひとりごと】"エンクル事件"について考える - トリノFC情報局
エンクルの謝罪文
この論争を完璧に終わらせる時が来た。チームが昨季より良い結果を手にするためには、1つの目標に向かって団結する必要がある。ティフォージが我々を誇りに思えるように、そしてトリノFCの歴史に新たなページを描き出すために。だから僕は、この難しい夏の記憶を捨て去ることに決めた。僕はチームの中で自分自身を再建していく必要がある。そしてそのためにはまず、僕の行動について謝罪をしなければならない。申し訳なかった。だけど、自分の意図したことじゃないってことは分かって欲しい。フォルツァトーロ
ニコラ・エンクル
謝罪文を公開する前、エンクルはL'Équipeの*インタビューに対し「クラブが僕のステップアップの約束を反故にした」と語っており、クラブが彼のトランスファーリクエストを拒否したのは事実だったことが判明した。
*ちなみにこのインタビューはクラブが許可したものではなく、のちにエンクルは罰金を科せられている
エンクルには昨年セビージャ移籍の噂があったが、クラブはエンクルを非売品として判断していたため売却を拒否。ステップアップの約束が実際に存在したのであれば、話が違うと怒るエンクルの反応はごもっともである。
エンクルとトーロの未来は?
エンクルとトーロの現行契約は2021年まで。残すところ約1年半となっているわけだが、クラブと選手側が契約延長で合意する可能性は極めて低いと言わざるを得ないだろう。
来年で30歳となるエンクルのキャリアを考えても、恐らく欧州カップ戦常連クラブへの再挑戦の機会は来年あたりが最後となるだろうし、何より今のトーロは結果が出ていない。対立したフロントとの関係が元通りになるとも考えにくいため、来年こそ新天地を求めて移籍することになりそうだ。
【まとめ】契約延長は望み薄。恐らく今季がラストシーズン
エンクルが今のスカッドからいなくなるなんて、想像しただけでも恐ろしい。期待の若手が控えてはいるものの、まだまだ未完成な駒ばかりだ。トーロは来夏、いや早ければ今冬にでも新たなディフェンスリーダー候補を探す必要があるかもしれない。
選手側の歩み寄りによってなんとか解決したエンクル事件。だが、どちらにせよサヨナラは近そうだ。
【不調はある意味必然的?】低迷するトーロの現在
5勝2分7敗の14位。悲しいかな、第14節終了時点でのトーロの戦績だ。モレッティが引退した以外は夏のメルカートで主力を1人も売却しなかった上、ヴェルディやラクサールなどチーム力の引き上げが期待できる新戦力も獲得。リャンコやボニファーツィなど成長目覚ましい若手もローンバックし、現地メディアの中にはトーロのチャンピオンズリーグ争い参戦を予想した媒体もあったほどだ。
しかしながらここまでのトーロは欧州争いどころか降格圏の方が近いという醜態を晒している。今季はまだまだ始まったばかりとはいえ、昨季の粘り強さは見る影もない。ホームではなんと2ヶ月も勝利がなく、挙げた得点もたったの6。チームとしてのポジティブな話題もほぼなく、状況はどう考えても最悪だ。
そこで今日は、お馴染みWhoscored.comからデータを拝借し現在のトーロを分析してみようと思う。様々な事象を"見える化"することでトーロの現状と課題、解決策を探っていこう。数字は多くを語る。不調の理由もそこに隠されているはずだ。
攻撃面でのスタッツ
※順位はセリエA他チームとの比較。数字は第14節終了時点のもの
- ポゼッション : 49.6%(12位)
- 平均シュート数 : 11.1回(18位)
- 平均枠内シュート数 : 3.8回(16位)
いきなりだが不調の原因はほぼこれだろう。ボールを保持できていない上、フィニッシュまでの到達率が完全に残留争いレベル。大枚を叩いて獲得したヴェルディの不振、ファルケの負傷離脱など運の悪さも相まって酷すぎる数字がデータに表れている。
- 平均ドリブル数 : 17.4回(5位)
- 成功 : 10.7回(5位)
- 失敗 : 6.6回(6位)
- 平均被ファウル : 14.4回(5位)
ドリブルが多いのは、それしか選択肢がないから。試合を見ていれば分かるがオフザボールの動きが非常に少ないトーロは、味方ボールホルダーへのサポートがないに等しい。パスという選択肢がない分、個での打開を試みざるを得ないのだ。だが闇雲に仕掛けるドリブルの成功率などたかが知れている。絶対数が多い分成功数も多いが、失敗数も同様に多い。
- 平均ロングパス成功数 : 33回(5位)
- 平均ロングパス失敗数 : 27.5回(5位)
- 平均ショートパス成功数 : 269.3回(15位)
- 平均ショートパス失敗数 : 51.2回(12位)
ロングパスは成功数も失敗数もともにリーグ上位。要するに中盤を省略し前線へ放り込む、数打ちゃ当たる戦法を採っているということだ。ポストプレーやキープ力に優れるベロッティ目掛けて蹴りまくっていることが、恥ずかしいくらい顕著に数字に出ている。上記の被ファウル数の多さもそのため。相手を背負ってボールを受けたベロッティがなんとか相手のファウルを誘ってくれた結果である。実際にベロッティ個人の被ファウル数は平均3回。これはセリエA全選手の中で現在3位の数字だ。
- 平均タッチミス数 : 16.4回(3位)
- 平均ボールロスト数 : 10.2回(5位)
ここに表れているのは、"なぜ数打ちゃ当たるロングパス戦法を採用しなければならないのか"。理由はシンプル。このデータの通り、サッカーが下手だからである。一部を除き、今のトーロの選手たちには短いパスをたくさん繋いでゴールに迫るなど無理な話。昨季はフィジカルのゴリ押しで誤魔化せていた、チームとしてのテクニックの乏しさに他クラブはもう気付いており、ミスを誘うための守備を敷かれてしまっている。ラグビーが通用するのは1シーズン限定だったというわけだ。
- 空中戦の平均回数 : 37.1回(4位)
- 勝利 : 19回(2位)
- 敗北 : 18.1回(4位)
これに関して感想はただ一つ。ロングボールばっか蹴ってるんだしそりゃそうだ。
スタッツから分かる攻撃時の現状
- ショートパスの精度の低さにより、ロングボールに頼り過ぎている
- オフザボールの動きに乏しいため、ボールホルダーがドリブル突破を強いられる場面が多い
- タッチミスや不用意なロストが多すぎる
守備面でのスタッツ
- 平均タックル数 : 23.4回(16位)
- 成功 : 15.8回(8位)
- 被ドリブル突破 : 7.6回(17位)
タックル数は少ないにもかかわらず成功数はますまず。被ドリブル突破も少ない。昨季に引き続き、一対一の局面で負けていないことが分かる。だがそこからマイボールになることはあまりなく、カウンターに繋げることができた印象はない。なぜか?まあなんとなく分かるけど。
- 平均ファウル数 : 15.6回(1位)
やっぱり。
- 平均インターセプト数 : 12.7回(1位)
- 平均被シュート数 : 16.9回(5位)
- 平均シュートブロック数 : 4.4回(5位)
- 平均クロス阻止 : 1.4回(14位)
- 平均パス阻止 : 7.4回(3位)
- 平均クリア数 : 21.2回(6位)
- 平均セーブ数(GK) : 4.1回(3位)
攻撃のクオリティの低さは守備陣にツケが回ってくる。守る時間が必然的に増えるからだ。今季ここまで守備陣の印象は昨季ほど良くないが、被シュート数の多さに表れている通り攻められる時間が多い中、シリグをはじめとした守備陣は良くやっている方だ。エンクル問題が解決してなかったらどうなっていたことか...考えただけでも恐ろしい。
スタッツから分かる守備時の現状
- 攻撃陣の不甲斐なさにより必然的に守備の時間が多く、守備陣は完全にオーバーワーク
- 昨季ほどバイタルエリアの締まりが良くなく、シュートを撃たせすぎている。シリグの能力ありきのディフェンス
- 昨季に引き続きファウルが多過ぎる
【まとめ】一番の問題は技術面。もっとサッカー練習しろ!
先ほども述べた通り、トーロはとにかくサッカーが下手。それは昨季から分かっていたことではあるが、マッツァーリによるフィジカルを活かしたアグレッシブな戦術に他チームがうまく対応し切れていなかった昨季とは異なり、今季はもう弱点がバレバレなのである。ここまでの不調はある意味必然的だったと言わざるを得ないかもしれない。
解決策としては以下の3つが挙げられるだろう。
- アクセントとしてボールスキルに優れた司令塔タイプの選手を獲得する
- ショートパスの成功率を上げるため、またベロッティの孤立を防ぐため選手間の距離をコンパクトに保つ(今のトーロは間延びが酷い)
- さっかーをもっとれんしゅうする
最もシンプルかつ効果的なのは3つ目で間違いない。脱ラグビーこそトーロ再浮上のカギだ。監督解任の噂や怪我人情報など、良い話題が何一つとして出ない最悪な時期ではあるが、昨季見せた不屈の魂で何とか盛り返して欲しいところ。ここからの巻き返しに期待したい。