【ひとりごと】ぼくにとっての"Juventus"
最初に言っておく。筆者は、
ユヴェントスが大嫌い!!
ではない。
本来のサポーター観としては、同じトリノの街を本拠地とする彼らを憎むべき宿敵として捉えるのが一般的かもしれない。現地のトリニスタたちは実際ユヴェントスを毛嫌いしているし、彼らにとっては白と黒の縦縞模様なんてほぼウンコ同然である。歴史的に見てもサポーター同士の暴動は絶えず起きており、現地でのライバル意識は想像以上だ。
ついこの間のこと。新サプライヤーJomaによるトーロの新ユニフォームが発表された。驚くべきことに、Jomaの頭文字Jを象ったメーカーロゴですらトリニスタにとっては憎むべき造形らしく、「そんな文字を俺たちのユニフォームに書くんじゃねえ!」と現地ティフォージがブチギレ倒していたのは個人的に記憶に残る出来事だった。
上写真のJロゴをユニフォームに掲載することに現地ティフォージは猛抗議した。
「歴史的に見てもユーヴェの方がトーロなんかより圧倒的に強いし、ただの妬みだろ(笑)」
と思われる方もいるだろう。返す言葉もない。全くもってその通りである。ユーヴェはCL制覇を目標とし、トーロはEL出場を目標とするクラブ。クラブ規模も違えば実力も違う。両者の差は歴然としているし、デルビー・デッラ・モーレ(トリノデルビー)の捉え方を取っても両チームの間には大きな違いがあることだろう。ミラノやローマなどのデルビーとは違い、実力伯仲で大注目のデルビーというわけでもない。
ただ、「歴史」という視点から見たライバル関係は当然尊重すべきものである。何を隠そう、1906年にトーロを創立したアルフレド・ディックは元はユーヴェの会長を務めていた人物だからだ。この点は、当時のACミランの「純血主義」に反旗を翻し「クラブは国際的であるべき」との思想のもと蜂起した一派がインテルナツィオナーレを組織した出来事と似ている。
ではなぜ筆者はユヴェントスに対しメルダ!!と叫ぶことをしないのか。おかしなことなのかもしれないが、筆者的にユヴェントスには感謝に似た感情があるからだ。
なぜなら、ユヴェントスを憎み、成功を妬み、一泡吹かせてやりたいと思わせてくれる点に、筆者はこのライバル関係の存在意義を見出しているから。トーロにとってユヴェントスは憎しみの対象であると同時に、同じピエモンテ州トリノの街で成功を収めたクラブとして、到達すべき目標でもあるのだ。
ヨーロッパリーグに出たい、グランデトリノを復活させたい。これらの野望の裏には常にユヴェントスの存在がちらつく。「いつの日か、アイツらからピエモンテ州の覇権を奪ってやる」と。当然それだけがトーロの存在価値でないことは理解して頂きたいが、同じトリノの街にユヴェントスが存在してくれることで、トーロもまたひとつ強くなれる。
ではユヴェントスに憧れているというのか?いや、決してそうではない。トーロにユヴェントスのようになれと言っているわけではなく、彼らの成功に学び、いつかはユヴェントスを超越した存在になって欲しい。それが何年かかるかは分からない。筆者が生きているうちに実現する可能性は低いかもしれないし、ピエモンテ州永遠の2番手という可能性だってある。むしろそっちの方が可能性は高いだろう。だけど、いつの日か白黒をエンジ色に塗り潰すという野望に限界はない。
ここまで読んで下さったあなたもきっとどこかのサポーター。色々と感じることはあると思うが、サポーターの在り方は人それぞれだというのが筆者の意見だというのは一貫して変わらないし、それに関して他人に干渉するつもりもなく干渉されるつもりもない。
結局のところ、タイトルの通りこれはただの「ひとりごと」に過ぎないのである。
終
【ロングインタビュー】アンサルディ :「これほど結束したチームは初めて」
先日アップした記事の通り、ボルミオでの合宿で汗を流しているトーロ。昨日からはバカンスを早めに切り上げたルキッチがチームに合流している。数日以内にリンコンも到着するそうで、非常に頼もしい。メルカートについてはEL予選の初戦が迫っているにもかかわらず補強が一向に進まない現状はあるが、主力たちは軒並み残留が濃厚なので差し引きイーブンと言ったところか。
そんな中、クリスティアン・アンサルディがトレーニングの合間にToro Newsのインタビューに応えたようだ。アンサルディは25日のEL予選2回戦で対戦することが濃厚なデブレツェニについても語っている。
※デブレツェニは予選1回戦のクケシ戦1stレグを3-0で勝利
ー今季最初の親善試合(ボルミエーゼ戦)では好印象だったけど、それは何が理由?
今の僕はとてもコンディションが良い。去年とは違って、今年は合宿が始まる前も家でトレーニングしてたからね。だから始まる前から準備万端だったのさ。ここまで順調だし、神に感謝しているよ。
ーこの時期に力を入れてトレーニングしないと、シーズン中苦労するリスクもあるよね。
僕たちはハードワークしている。昨日のボルミエーゼ戦は合宿開始早々の試合だったからみんながフィジカル的に仕上がってるわけではなかったけど、有益なトレーニングが積めたと思う。
ー昨日のデブレツェニとクケシの試合は見た?どんな印象?
フィジカルが最後はモノを言うという印象だね。前半はクケシが主導権を握っていたけど、後半はフィジカル的に勝るデブレツェニが盛り返した。彼らはEL予選のために1ヶ月半を準備に費やしている。僕らより多くの時間をトレーニングに使っているんだ。もちろんそれが不安材料というわけではないけどね。僕らは自分たちのことだけを考える必要がある。まずはホームでの1stレグを勝利したい。
ー昨季、順位の上ではEL出場を逃していたわけだけど、それについてはどう思う?
僕には「自分たちはうまくやった」という確信があった。Instagramでもあるファンに「トーロの歴史をまた作れたかもしれない」って返信したしね。本当にやれると信じていたよ。でもその後ミランが出場権を剥奪され、神が僕らにチャンスをくれた。これをモノにするかどうかは僕ら次第だね。
ーついにヨーロッパが近付いてきたね。
僕らはヨーロッパのために毎シーズン戦ってきた。今年はチャンスが巡ってきたし、これを無駄にしたくはない。僕らにとって、ヨーロッパリーグは挑戦であり目標としていた舞台。できるだけ長く留まりたいね。
ー昨季、君はヨーロッパリーグだけでなく"チャンピオンズリーグ"のワードも口にしていたよね。
僕は神を信仰している。神に対し忠実な信仰心があれば、目標に辿り着くことができると信じている。トーロが今ヨーロッパリーグに向けて準備をしているのはただの偶然じゃない。それに値することをしてきたからだよ。僕はこのチームを信じている。チームメイトたちがどんどん自信を手にしていくのを見てきた。エンポリでの敗北はあったけど、時にはそんなこともあるよ。
ー17/18シーズンと比べ、昨季は何が変わったのだろう?
見ればわかる通り、醸し出す雰囲気が変わったね。目標に対する意識が変わったんだ。監督のおかげだよ。彼は僕らのリーダーであり、選手たちはみんな彼を信じて付いて行っているよ。
ー昨季後半戦からトーロは一気にギアチェンジしたイメージだけど、それは何が要因だと思う?
選手たちが相互理解を深めたことが理由じゃないかな。ジジやメイテ、イッツォなど昨夏何人かの新戦力がトーロに来た。一緒にやる中でお互いのことを深く理解していったし、グループとしても成熟していった。そしてそれが結果となって現れたんだよ。今年はそれを続けるだけだし、その点においては昨年より簡単だと思っているよ。
ー今のトーロの改善点はどこだろう?
全てのチームに対し同じメンタルで試合に臨まなければならない。昨季ミランやインテル、アタランタ戦で見せたような闘争心をね。下位のチーム相手に僕らは集中力を欠く傾向にある。これは改善すべきところだ。これは間違いなくメンタルの問題。チームはいつも同じなんだからね。対ビッグクラブでの良いパフォーマンスを維持できた時期もあったんだし、僕らはこれに慣れる必要がある。そして僕らにはやれると確信しているよ。
ートリノはインテルから君を買い取った。トリノには長く留まりそう?
ここで僕は幸せだ。ほぼ完璧なくらいにね。サッカー選手にとって、自分に合った場所を見つけるのは大事なこと。僕はここで見つけることができた。家族みんながトリノでの生活を気に入っていることも一つの理由だよ。サッカー選手は僕らにとっては仕事だし、何が起きるかは分からない。だけど僕にとってトリノはパーフェクトだ。ここに来た最初の日から言っているように、僕はチームの助けになりたいし全ての試合でピッチに何かを残したいと思っている。
ートーロは今3-4-3や3-4-1-2にシフトチェンジしているところだよね。ウイングバックの役割はどう違うの?
僕らは対戦相手に応じて戦い方を変える。僕にとって中盤が4人だとか5人だとかはあまり関係ないよ。重要なのは監督がその都度何を要求するかだね。
ー昨季より上に行きたい気持ちはある?
毎日成長を続けていたいよ。これは人間としても当然の欲求だ。
ークオリティの面でチームに足りないものは何だと思う?
チームとしての成熟が弱点を補ってくれると思うよ。チームが毎日のように成長していくのを僕は肌で感じている。今年は僕にとってプロ14年目だけど、これほど結束の固いチームは初めてだよ。みんないいヤツだし、家族同然さ。
ーファルケが10番を着けるのかはロッカールームのみんなで決めたこと?
その通りだ。彼はずっとあの数字を望んでいたし、彼にはその資格があるとみんな思っているよ。
ー合宿での同部屋は誰?
ベレンゲル。彼は成長を続けている若者だし、自信を手にし始めている。これは彼にとっては非常に重要なことだ。スピードとクオリティのある選手だし、継続性を身に付ければさらに素晴らしい選手であることを示せるはずだ。彼はチームに違いをもたらせる選手だよ。ベレンゲルが左ウイングバックに?もちろん歓迎だよ。僕らはお互いスペイン語を話すし色々とアドバイスもできるだろう。まあ僕は右サイドもできるんだけど(笑)
ーザザはどんな人?
彼は素晴らしい男だ。信じてくれ(笑) 人間としても最高さ。彼がトーロに来ると知った時は本当に嬉しかったよ。彼のことは良く知っているし、正直悪く言う言葉が見つからない。アタッカーたちは他のポジションより多くのプレッシャーの中でプレーしている。たくさんのゴールを要求されるからね。でも、彼はチームのためにハードワークできる選手。ベロッティと同じようにね。チームは全員が常に同じ方向を向いて前に進む必要があるけど、彼はそれを良く知っている。彼がクラブに残ってくれれば嬉しいよ。
アンサルディと他選手の関係性が垣間見えるインタビューだったため、筆者も非常に楽しく訳すことができた。様々なクラブを渡り歩いてきたからこそ見えるものも彼にはあるのだろう。もうベテランと呼べる年齢だが、トーロにとっては欠かすことのできないキープレーヤー。ヨーロッパリーグでもあのスラロームのようなドリブルですいすいと相手を抜き去って欲しい。
今回触れなければならない話題はもう一つある。
昨日、トーロの前指揮官でボローニャの監督を務めるシニシャ・ミハイロヴィッチが記者会見を開き、白血病を患っていることを告白したのだ。
彼の性格を考えれば、哀れみの眼差しを向けられることは好まないはず。病を「倒すべき相手」と称し戦いに挑むミハのために、暗くなるのではなく全力でエールを送りたいと思う。
Forza Sinisa!!!!!!!!!!!
Siamo tutti sempre con te!!!!!!!!!!!
【ヨーロッパリーグ予選目前!】最近のトリノFCまとめ
筆者は焦っている。
カブトムシ・クワガタムシの捕獲が停滞の一途を辿っているのだ。正確にはメインターゲットはヒラタクワガタなのだがいかんせんレア度が高い。ぶっちゃけちょっと高嶺の花という感じだ。だからこの際「クワガタ」と名の付く虫ならなんでもいい。腐葉土の敷き詰められたワンルームに早いところ入居者を見つけたい。
なぜ筆者お手製バナナトラップには変な虫しか来ないのだろうか?仕掛ける森がダメなのかトラップ自体ダメなのかもう分からない。皆さんご存知、ゴで始まる「名前を言ってはいけないあの虫」なんかこないだ森に行った時2匹も見た。お前らはお呼びじゃないんだよ。アバダケダブラ!
てな感じで筆者が森を奔走している間にトーロはシーズンに入った。もう2週間もすれば今季初の公式戦が待っている。さあ今季のヨーロッパリーグ本戦出場を祈願して、せーの、2019/2020シーズンキックオフ!
さて、今月末にヨーロッパリーグ予選初戦を控え、先週から毎年恒例のボルミオ合宿に入っている我らがトーロ。ナイジェリア代表としてアフリカネーションズカップを戦っているアイナ、コパ・アメリカを終えたばかりのリンコン、つい先日までU-21ユーロに出場していたルキッチとボニファーツィらはまだ到着していないものの、昨日からはバカンスを終えたシリグとミリコが合流している。
新シーズンに向けて
ヨーロッパリーグ本戦出場を目指す指揮官マッツァーリは、昨年使用した3-5-2と3-4-2-1の布陣に加え、現在はより攻撃的な3-4-3の戦術理解に取り組んでいるところだ。並びは3-4-2-1と似ている(というかほぼ同じ)ため、最初は筆者も「結局3-4-2-1戦術の成熟を図ってるだけじゃね?」と思ったが、トレーニングでウイングを担っているベレンゲルとファルケが非常にワイドな位置にポジショニングした状態でスタートすることから、現在トライしているのは3-4-3であることは間違いないだろう。
現在テストしているのは上の並び。シリグは合流して間もないためロザーティが代役を務めているが、25日の予選1stレグではシリグがゴールマウスに立つだろう。また、今季激しいレギュラー争いが予想される左センターバックだが、ジジとリャンコがまだトップフォームではないため、25日はブレーメルが起用されることがほぼ確実。中盤から前もだいたいこの並びのはずだ。
さて、気になるヨーロッパリーグの日程はこちら。
7月22日 予選3回戦組み合わせ抽選会
7月25日(木)予選2回戦1stレグ (H)
8月1日(木)予選2回戦2ndレグ(A)
※対戦相手はデブレツェニ(ハンガリー)vs.クケシ(アルバニア)の勝者。なお1stレグはデブレツェニが3-0で勝利
突破すれば...
8月5日(月)プレーオフ組み合わせ抽選会
8月8日(木)予選3回戦1stレグ(未定)
8月15日(木)予選3回戦2ndレグ(未定)
突破すれば...
8月22日(木)プレーオフ1stレグ(未定)
8月29日(木)プレーオフ2ndレグ(未定)
突破すれば本戦出場!
8月30日(金)グループステージ組み合わせ抽選会
本戦出場までの道のりは決して平坦なものではない。グループステージに進むには計3チームを倒す必要があるのだ。昨年はあのアタランタですらプレーオフで敗退しており、簡単な予選ではないことは明らかだ。組み合わせのくじ運にも左右される予選パートだが、「ヨーロッパリーグに出られる!」と喜ぶのはまだ早いと言わざるを得ないだろう。地に足をつけた戦い方でグループステージ進出を勝ち取りたいところだ。
今月25日に行われる予選2回戦1stレグはホーム開催だが、その日トーロの本拠地グランデ・トリノではコンサートが予定されているらしく使用不可。そこで今回は同じピエモンテ州のアレッサンドリアにスタディオ・ジュゼッペ・モッカガッタを借りることが正式に決まった。収容人数収容人数約6000人の小さなスタジアムだが、貸し出しを快諾してくれたアレッサンドリアには感謝しなければならないだろう。ありがとう、アレッサンドリア!
メルカートの動き
ここ数日、メインターゲットとして報じられているのはナポリのシモーネ・ヴェルディ。かつてトーロに所属していたこともあるプレーヤーで、両利きであることが最大の特徴だ。マッツァーリは3-4-3のウイングに最適な存在だと考えており、プレースキッカーとしても貢献できる。昨季のトーロに欠けていた「創造性」を補う買い物としては最高な選択肢だろう。
ナポリは連日ハメス・ロドリゲス獲得への動きが報じられており、彼を獲得するにはヴェルディを売却する必要があるらしい。しかしナポリは€2500万というヴェルディへの要求額を下げる気配はなく、€1800万で獲得したいトーロとの交渉はまだ睨み合いが続いている状況だ。
その他ホットな名前はディエゴ・ラクサール、モハメド・ファレス、クリスティアン・クアメ、アルフレッド・ダンカンなど。中でもテオ・エルナンデスの加入でミランのスカッドから弾き出されそうなラクサールは狙い目だろう。EL予選がスタートする前に、上記の中から少なくとも1人は確保しておきたいところである。
そんな中、我らがカイロ会長がLa7(ラ・セッテ)に対しメルカートについてこのようにコメントしている。
今夏のメルカートでは主力を維持することが大事だ。補強を急ぎ過ぎてはいけない。我々は既にスタメンクラスの11人の他にも素晴らしい選手たちを抱えているのだからね。
攻撃陣の補強?たくさんの名前が報じられているのを見た。複数の可能性があると言えるよ。少なくとも4人から5人をリストアップしている。その内の何人かは既に噂になっているが、まだ報じられていない候補もいるよ。サプライズの可能性がないとは言い切れないね。
以前からカイロは攻撃陣の補強を明言しており、ヴェルディ獲得に動いていることも認めている。しかしご覧の通りLa7に対してはサプライズの可能性も示唆しており、今後の展開に期待ができそうだ。何回も言うが筆者はカプラーリに来て欲しい。
新ユニフォームと親善試合ボルミエーゼ戦
昨日、ついにJomaによるトーロ新ユニフォームが発表された。ファースト、セカンド、キーパーユニともに思ったより悪くなかったというのが個人的な感想。特に背番号のフォントは筆者的にかなり気に入った。例年のように前面に雄牛模様の透かしは入っていないが、まあ良しとしよう。サードユニについては25日のEL予選でお披露目されるとの噂もあり、こちらも楽しみに待ちたい。
また、Instagramでもチームメイトたちが示唆していた通りファルケが今季から背番号10を背負うことが決まった。個人的に去年くらいからずっと望んでいたことだったので、かなり嬉しい。エースナンバーを背負いヨーロッパリーグで暴れる姿を早く見たいところだ。そんなファルケはプレゼンテーションの席でSkyのインタビューに答えている。
この番号を付けるのを楽しみにしていたよ。トーロでも数々の名手たちが背負ってきた数字だしね。10番のシャツはただの数字じゃなく、着る者に責任感を与える数字だ。僕らは今3-4-3と3-4-1-2の戦術に取り組んでいて、監督は僕を様々な役割で使おうとしている。これは僕にとっては重要なことだ。さらに成長できるからね。トーロは僕が来てからずっと成長を続けているチーム。さらなる熱意を持ってやっていくよ。
新ユニフォーム発表の数時間後、トーロは新ユニフォームを纏いボルミエーゼとの親善試合を消化。ファルケが言った通り、マッツァーリはふたつの布陣をテストしたようだ。18-1というスコアの通り力の差はあれど後半からは若手も複数ピッチに送り込まれ、戦術確認としてはいい経験値を得られたはずだ。
最近のトーロはだいたいこんな感じ。メルカートでは苦戦しているものの、ボルミオでの合宿は順調なようだ。選手たちには怪我せず元気に今季への準備を進めて欲しい。
【Toro News編集長に直撃!】トリノFC情報局初の独占インタビュー
クラブが公開しない情報をいち早くキャッチし、サポーターたちに正確に伝える。それがクラブ専門メディアの主な仕事だ。我らがトリノFCにも当然のように専門メディアはいくつか存在し、ティフォージに安心と信頼のニュースを届けてくれる。一介のファンに過ぎない筆者自身も、彼らなくしてこのブログを運営することはほぼ不可能だと言っても過言ではない。彼らのありがたみはファンなら誰もが認めるところだ。
さて先日、ご存知やや日刊ラツィオでラツィオ専門紙記者へのインタビュー記事がアップされていた。日本のラツィオ専門紙であるやや日刊ラツィオと現地ラツィオ専門紙Solo La Lazioのコラボは非常に興味深く、インタビューでも語られている通り「距離は離れているが、愛で繋がっている」ことを感じることのできるものだった。
「距離は離れているが、我々はラツィオへの愛でつながっている」 ラツィオ専門紙の現地記者にインタビュー - やや日刊ラツィオ
このインタビューに感銘を受けた筆者は、こう思った。「僕も、トーロへの愛で繋がりたい」と。そうなれば早速メールしよう。送信!ポチッとな!ほぼダメ元での連絡ではあったが、なんと...
トーロ専門紙として名高いメディアの編集長から快諾を賜った!!!拍手!!!
その名もToro News。Twitterでは公式アカウントも存在し、フォロワー数も約14,000人を数えるトリノFC専門ニュースサイトだ。どう考えてもこちらが本物のトリノFC情報局である...。お忙しい中付き合って下さったジャンルーカ・サルトーリ編集長には本当に頭が上がらない。
Toro Newsのリンクはこちら。Toro News - Tutte le news sul Torino FC
さて、インタビューの内容を早速見て頂こう。
ーインタビューをご快諾頂きありがとうございます。まずは自己紹介をお願いします。
私の名前はジャンルーカ・サルトーリ。ジャーナリストだ。約3年前からToro Newsの編集長をしていて、トリノのCorriere della Seraで共同編集者としても活動しているよ。
ートーロのファンになったのはいつですか?
小さい頃からファンだった。たぶん6歳くらいの時だったと思う。父親にスペルガに連れて行ってもらって、それからだね。
ーファンとしての最高の思い出はなんですか?
間違いなく、サン・マメスでビルバオに勝利したあの夜*だね。ファンとしてだけでなく、ジャーナリストとしても特別な思い出だ。
*2015年2月26日に行われた14/15UEFAヨーロッパリーグ決勝トーナメント1回戦2ndレグ。トリノはこの試合を3-2で制しベスト16に進出した
ー今のトーロにとって最も重要な選手は誰だと思いますか?
これは断言できる。アンドレア・ベロッティだ。
サルトーリ編集長は主将ベロッティを最も重要な選手として挙げた
ー18/19シーズンについてお聞きします。全体的にどんな印象ですか?
見事なシーズンだったと思うよ。獲得した勝点63という数字が物語っているね。トーロはヨーロッパに値したと思う。選手たちはうまくやったし、ソリッドでコンパクトなチームであることを証明した。
ー来季のトーロには何を期待しますか?また、メルカートではどう動くべきだと思いますか?
今季の勝点63を超えるポイントを獲得することが目標になるだろうね。補強ポイントは左ウイングバック、トレクァルティスタ(トップ下)、そしてメディアーノ(守備的MF)だと思う。
ー次に、Toro Newsについて詳しく教えて下さい。
Toro Newsは、トーロ専門メディアとしては最初の存在だ。ここまで14年間トーロに関する話題を追いかけ、数万人ものティフォージのために情報をお届けしている。
ーToro Newsの運営理念とこれからの目標はどんなものでしょうか?
私たちは編集スタッフの質の向上にフォーカスしていく予定だ。ジャーナリストの構成も、30歳より若い人間で固めたいと考えているよ。
ーなるほど。トーロの話題に戻りますが、以前大黒将志という日本人FWが所属していたのを覚えていますか?彼についてはどんな印象かお聞かせ下さい。
彼はナイスガイだったよ。最初の印象はプレーも含めポジティブなものだった。だけど、中田英寿や中村俊輔、長友佑都のようにうまくはいかなかったね。残念ながら、まだセリエAでプレーする準備が出来ていなかったんじゃないかな。
元日本代表FWの大黒将志はトーロ初の日本人選手として2006年に加入。トリノでは2年間プレーしたがインパクトを残すことはできなかった
ートーロのメインスポンサーは日本の企業です。SUZUKIの車はお好きですか?
もちろんだよ!特に、白い雄牛の模様がグランデトリノの選手たちの名前で象られていたあの青いやつはすごく気に入っていたよ。
SUZUKI VITARAのトリノFCエディション
ー最後に、日本のファンに向けて一言お願いします。
日本にもティフォージがいるのは知っているよ。Toro Newsを代表して強い抱擁を送りたい。これからも私たちのニュースを見て、トーロの情報を仕入れてくれると嬉しいね。
いかがだっただろうか?サルトーリ編集長は筆者からの質問全てに真摯に答えて下さり、本当に感謝しかない。編集長も仰っていた通り、Toro Newsにはこれからも末永くお世話になる予定だ。この場を借りて改めて感謝したい。
Grazie di cuore, Gianluca!
プリマヴェーラ期待の若手をピックアップしてみた
6月も折り返し地点を過ぎ、各クラブは来季に向けた動きをそれぞれスタートさせている。珍しいことに北の三強は揃って監督を替えたし、ナポリはハメス・ロドリゲスの獲得が近いそうだ。アタランタは退任の噂が絶えなかったガスペリーニとの契約を延長したし、ローマは監督を替えただけでなくレジェンド2人と劇的な別れを経験している。要は、上位陣は軒並み何かしら既に話題を提供しているということだ。
さてトリノはどうだろう?7位が上位に入るかという議論は置いといて、ミランがELに出場しないことが有力となってきた今繰り上げでヨーロッパの舞台に立ちそうなトリノも何かしら動きを見せているのが普通だ。
しかし、ほんとに何もない。いやマジで。まあジャンルーカ・ペトラーキの契約を巡るDS問題が解決しない限りまともに動けないのだろうけど。「トリノが◯◯の獲得に興味」とかいうニュースは毎日のように出ているが、唯一ディ・マルツィオ先生から「獲得が近い」と報じられたラデ・クルニッチは取り逃がしてしまった。あとはEL予備予選に出れるかどうかという話題もあるが、それはUEFAとミラン次第である。今日UEFAがミランに対する処分を公式に発表するということで、これに関してあとは待つのみという状況だ。んーどうしよう...。
そうだ、トップチームの話題がないんならプリマヴェーラの話をしよう!
ということで今日はプリマヴェーラの話題を。彼らもトップチームと同じく先日カンピオナートを終えたところ。プレーオフ準決勝でアタランタに敗れスクデットには手が届かなかったが、そんな中でも彼らは近未来のトーロを背負って立つ可能性を秘めていることを証明した。今日は、今季プリマヴェーラも観戦した筆者イチオシの選手を数人ピックアップして紹介したいと思う。近いうちにトップチームでの活躍が見られる選手もいるかも?
ニコロ・デ・アンジェリス
・セリエAで例えるなら... イスマエル・べナセル
昨年1月ローマからやって来たレフティ。身長は170cmと小柄なものの、パスセンス、推進力、キープ力を高い水準で備えたゲームメイカーだ。中盤の深い位置で攻撃を組み立てたかと思えば、機を見たゴール前への飛び出しでフィニッシュにも関与する。メッザーラが主戦場だが、レジスタとしてのプレーも可能。ちなみに筆者的には1番好きなタイプの選手だ。
ベン・ラシヌ・コネ
・ポジション ミッドフィールダー(攻撃的MF、センターハーフ) / フォワード(ウイング)
・セリエAで例えるなら... フェデリコ・ベルナルデスキ
今季プリマヴェーラで背番号10を背負ったコートジボワール人アタッカー。彼もレフティである。高いテクニックを持ち積極果敢にドリブルで仕掛けていくプレーもさることながら、豊富な運動量も併せ持っており守備時はがむしゃらにボールホルダーに喰らいつく。質と量を兼備し攻守に渡って貢献できる現代的なプレイヤーだ。中盤から前は基本的にどこでもこなすため、どのポジションで花が開くか今から楽しみである。
ウィルフリード・シンゴ
・ポジション ディフェンダー(センターバック、右サイドバック)
・セリエAで例えるなら... カリドゥ・クリバリ
フィジカルとスピード、闘争心を備えたコートジボワール人ディフェンダー。一対一よりはインターセプトに秀でたタイプで、縦パスへの積極的なチャレンジが光る。今年の1月に加入したため、実質ペトラーキがトーロのDSとして連れて来た最後の選手だ。トップチームでも背番号を貰い受けている通りマッツァーリからの評価も非常に高い。
ニコラ・ラウティ
屈強なフィジカルと抜群の決定力を備えたプリマヴェーラの主砲。虎視眈々と狡猾にチャンスを窺うそのプレースタイルはトップチームのカピターノそっくりである。今季の公式戦では39試合に出場し21ゴールと見事な数字を叩き出した。U-19世代でのイタリア代表にも召集されており、イタリア国内でも期待の若手として認知されている存在だ。
ヴィンチェンツォ・ミリコ
・セリエAで例えるなら... ロレンツォ・インシーニェ
負傷の影響で10試合以上を欠場したにもかかわらず、公式戦ではシーズン29得点という驚異的なパフォーマンスを見せた神童。無駄のないシンプルな仕掛けから正確なフィニッシュでゴールを陥れるそのプレーぶりはマッツァーリの目にも留まり、めでたくトップデビューも果たしている。ラウティ同様U-19イタリア代表でも常連。
さて、今日は5人に絞って紹介したが、あいつも書こうかな...と思った選手も2、3人ほどいる。要するにトーロプリマヴェーラは才能の宝庫なのだ!え?トップチームに最近は主力輩出してない?すみません聞こえません。
彼らの中にもプリマヴェーラを卒業し、来季からローン修行に出向く選手もいるだろう。彼らがいずれトーロのトップチームで開花し、セリエAの舞台で輝く日はきっと来るはずだ。その時は、この記事を思い出して「あー先見の明があるすごい人だったなあ」と筆者のことを思い出して欲しい。わかったな?おなしゃす。
おしまい
【ゆるふわ座談会】セリエA通信簿 2018-2019に参加してきた
先日、ご存知ASローマ速報の如月さんよりお誘いを頂き、日本人ミラニスタの聖地、BAR MILANISTAで行われたゆるふわ座談会に参加してきた。
筆者以外に5名のセリエAティフォージが集い行われた座談会だったが、なんというかものすごく濃い時間を過ごしたという感覚だ。各方面に精通したいわばスペシャリスト揃いの中で、筆者は終始小さくなりながらその場に座っていた。まあ元から身長は低いのだが。やかましいわ。
などという筆者の感想はさておき、座談会の様子を是非セリエAティフォーゾのあなたにも見て頂きたい。
【ゆるふわ座談会】セリエA通信簿 2018-2019 第1節 : AS ローマ速報
座談会は3時間弱にも及んだため、今回の第1節に始まり第3節が最終節となる。この膨大な量の会話を文字起こしして下さった如月さんにはこの場を借りて改めてお礼をさせて頂きたいと思う。ありがとうございました。
第2節も乞うご期待!