トリノFC情報局

セリエAの古豪・トリノFCの情報を掲載しています。コメントお待ちしてます!

事件発生!練習中のフィラデルフィアにて

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週末のサッスオーロ戦に向けた水曜日の練習中、チームに少し緊張が走る時間があった。原因は不明であるが、シリグとリンコンが練習中口論となりあわや掴み合いというところまで発展モレッティ、イッツォ、デ・シルヴェストリらが止めに入り事なきを得たものの、シリグはGKグローブを地面に叩きつけ一時ピッチから去るなどかなりナーバスになっていたようだ。

 

幸いなことにチームメイトらの仲裁により既に両者は和解しているらしく、今後の関係に問題はなさそう。実はこのような衝突が2週間前のミラン戦に向けた練習中にも起きており(シリグ×リンコンかは不明)、初めてのことではない。しかしこのチーム状況は「欧州カップ出場権獲得へ向け妥協を許さない雰囲気がある」とむしろポジティブに捉えることができると筆者は考えている。高いインテンシティを要求するマッツァーリのサッカーを体現する上で、チームメイト同士衝突が起きるのはある意味必然なのかもしれない。

トリニスタの独り言〜前編〜

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これから書くことは来季のメルカート展望だ。しかし現時点では8割が妄想であり、希望的観測による独り言だということを最初に言っておく。要するに、ファンとしての「こうなればいいな」という個人的な願いである。

 

第3GKの座は誰の手に?

 

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守護神シリグが来季もレギュラーで問題はない。しかし不確定なのが彼の控え。現在控えを務めるイチャーソ、ロザーティどちらも契約が今季限りで満了する上、ヨーロッパのコンペティションと二足の草鞋を履くことになった場合、陣容の充実は不可欠である。

 

まず、第2GKとして最有力候補となるのが現在アスコリに貸し出されているヴァンヤ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチ。SPALでは失敗したものの、ポテンシャルはシリグにも匹敵するものを持ち合わせており、彼の控えを任せるには充分だ。第3GKとして最も有力なのはこちらもヴィボネーゼ(セリエC)にローン中のアンドレア・ザッカーニョ。2年前のU-20W杯にてアッズリーニの守護神を務めた選手である。シリグをこの若き2人がバックアップするのが個人的な来季の理想形だ。

 

センターバックもローンバックで充分賄える

 

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センターバックモレッティの去就次第で戦略がやや変わってくるかというところ。引退も囁かれる彼の後釜としては、SPALにローン中のケヴィン・ボニファーツィがその筆頭候補だ。また、負傷箇所の手術により一足先にシーズンを終えたコフィ・ジジの買取オプションは行使が既定路線。来季もレギュラーとしての働きが期待される。イッツォ、エンクル、ジジを軸にボニファーツィを準レギュラーとして起用するのがベストな解決策だろう。

 

問題はボローニャにローン中のリャンコ・ヴォイノヴィッチ。ドライローンにもかかわらずボローニャ残留の意思を表明している彼が来季トーロの駒として計算できるかは、現在のところ全く不透明な状況である。場合によってはローン延長、ボローニャとしてはあわよくば完全移籍に移行したいというところだろうが、トーロの要求額は€1000万を下回ることはないはず。ブレーメルをローン修行に出すかどうかもリャンコ次第だろう。

 

ウイングバックはアイナ買い取りが最優先

 

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€1000万に設定されているオラ・アイナの買い取りオプションだが、行使されると見てまず間違いない。両サイドを高い水準でこなす彼の存在は、今季のトーロにとって非常に価値あるものだった。セリエA初挑戦であのパフォーマンスなのだから、今後さらに成長してくれることだろう。

 

デ・シルヴェストリやアンサルディももう若くはなく、アイナだけでなくできればもう1枚欲しいところ。最も噂に上がっているのがマヌエル・ラッツァーリだ。ただ夏の争奪戦は必至で、ナポリラツィオといったクラブとの獲得レースを制する必要がある。移籍金も€1200万は下らないと言われており、難しいオペレーションになるだろう。優先度もそこまで高くはない。

 

 

 

だらだらと独り言を書きまくったが、残念なことに次回も続く。次は中盤から前のスカッドについて語っていきたいと思う。以上あざっした。

スペルガに勝利報告を!

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ヨーロッパの舞台へ邁進するトーロの挑戦。ライバルから金星をもぎ取れ!

 

今季2回目のトリノデルビーがいよいよ明日に迫ってきた。当初のスケジュールでは現地時間4日に予定されていたユーヴェとの一戦だが、トーロの要求通り日程は1日繰り上げられ3日20:30(現地時間)のキックオフとなる。

 

トーロが4日でのデルビー開催を拒否したのには理由がある。そう、この日はトーロにとって最も大事な日だからだ。今年はあの事故からちょうど70周年を数える節目の年。1949年5月4日、起きてしまったスペルガの悲劇で早すぎる死を迎えた、偉大なグランデ・トリノの戦士たちを偲ぶ日なのである。

 

そんな日に試合なんかできるものか」とレガ・カルチョに対し強く日程変更を要求したウルバーノ・カイロ会長の行動は称賛に値すると個人的には思う(レガ・カルチョも分かってたんなら最初からその日にスケジューリングすな)。

 

デルビーの翌日、スペルガ大聖堂では記念式典が行われる予定。ここで先人達に「ユーヴェ倒したよ!!」と報告したいところだ。

 

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過去には一部のユヴェンティーノ飛行機が墜落する絵が描かれた横断幕を掲げたりする事件もあったデルビー・デッラ・モーレ。当然ユヴェンティーノに限った話ではないが、差別的チャントに代表されるようにイタリアのティフォージの観戦マナー(というか人間としての常識)はいつまで経っても改善の兆候が見られない。今回はそんな救いようのないバカどもが現れないことを切に願う。ぶつかり合うのはピッチの上の選手だけで充分なのである。

 

さて、試合に目を向けてみよう。個人的には、今回のデルビーは「どこか例年とは違う雰囲気がある」と思っている。我々トーロがチャレンジャーであることに変わりはないが、結果を左右しかねない要素(希望的観測)を記しておく。

 

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ユーヴェはスクデットを既に決めており、今季はCLもコッパも敗退済み。デルビーとはいえメンタル的にもモチベーションは前回の対戦時より低いはずだ。カンピオナートでも先月SPALに敗れるなどとても本調子とは言えない。スカッドもコスタ、ディバラ、サンドロ、ペリン 、マンジュキッチケディラなどがプレー不可な状況にあり、チーム状態は悪いと言わざるを得ないだろう。

 

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対するトーロはヨーロッパ争いの真っ最中。仮にデルビーで勝点3を獲得できれば、ヨーロッパリーグはもちろんチャンピオンズリーグの舞台まで見えてくるだけに、モチベーションは非常に高い。カンピオナートでも6試合負けなしと好調を維持しており、ユーヴェ相手にもいい戦いを見せられるのではないだろうか。懸念材料はモレッティのサスペンション。戦術面だけでなく、精神面でもチームの支柱である彼の不在は正直かなりの痛手だ。代役の働きぶりが結果に直結すると言っても過言ではなさそうだ。

 

最後にGazzettaの予想スタメンを貼っておく。モレッティの代役はきっと、若手ブラジル人のブレーメルだろう。

 

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バゼッリ戻ったのはデカイ

 

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リンコン&メイテがやっぱ鍵握りそう

 

...まてよ?

 

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ロッロ...だと?

 

 

ふぉるつぁとーろ(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎

 

シリグ :「僕のベスト11にはいつも彼がいる」

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シリグ、ヴィオラ戦を前にアストーリとの思い出を語る

 

欧州戦線への生き残りを懸け、今日アルテミオ・フランキに乗り込むトリノフィオレンティーナとの重要過ぎる試合を前に、我らが守護神サルヴァトーレ・シリグSkyのインタビューに答えた。

 

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「僕のベストイレブンには、いつもダヴィデ・アストーリがいる。僕らが知り合ったのは17歳の時。彼とは同い年だし、実は誕生日も同じ月なんだよ。僕らはエミリアーノ・モンドニコが率いていたクレモネーゼで一緒だった。あの時僕らはかなり上手くやったし、凄く成長したシーズンを過ごしたよ」

 

「それからダヴィデは僕の生まれ故郷・サルデーニャカリアリに移籍した。お互い離れ離れにはなったけど、僕らの関係はさらに強いものになっていったよ。最初セリエCでプレーしていた僕らだけど、お互いアッズーリにも選ばれるようになっていったね」

 

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ヴィオラ戦とアストーリ

 

フィオレンティーナとの対戦はダヴィデが亡くなってから3度目だ。アルテミオ・フランキではうまくいっていないね。昨季対戦した時(0-3で敗れたゲーム)は、試合前にダヴィデがコーナーキックから得点してやるからな!"ってメッセージしてきたんだ(笑) そんな冗談を交わすことはもうないと思うと不思議な感覚だし、すごく寂しいね。ダヴィデとは冗談を言い合うチームメイトであり、試合後に抱擁を交わす対戦相手でもあった。今でも彼のことがすごく恋しいよ」

 

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元チームメイトで組むベストイレブン

 

「フォーメーションはマッツァーリの3-5-2を選ぶ。キーパーはヴィヴィアーノペリンだね。ペリンは最近あまり試合に出ていないし、ここは彼を選んであげようかな(笑) ディフェンスはダヴィに加えマックスウェルが左のウイングバックボヌッチが真ん中、パレルモで一緒だったボーヴォが右だ。全員大切な友人たちだよ。右のウイングバックにはバルザレッティを選ぶ。彼は左利きだけどね」

 

「次に中盤だ。ヴェッラッティパストーレ。あまり好きな役割じゃないかもだけど。前線にイブラヒモヴィッチは外せない。彼なしは考えられないよ。彼を批判する人たちをたくさん見てきたけど、あんな素晴らしいキャリアを歩んできた選手を批判するなんて馬鹿げていると思うね」

 

「あとはリャイッチも選びたい。僕は彼にいつもこう言っていた。”お前にはその力があるのに、世界で10本の指に入る選手にはなれていない。それは他でもないお前のせいだ!”ってね(笑) あとはラベッシかな。誰もが望むような選手だよね。このチーム、バランスは取れてないけどかなり楽しいメンツだと思うよ」

 

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トリノヨーロッパリーグ

 

「昨年の監督交代で僕らは難しい時期を過ごした。マッツァーリは僕らにいくつかのアイデアをもたらしたけど、こういう状況では新たなメソッドに適応するためハードワークが必要になるし、最初は大変だったよ。でも今、夏に来た新戦力たちのおかげで、僕らの努力は実を結び始めていると思う」

 

「イタリアでヨーロッパリーグは軽視される傾向にあったけど、それも最近変わり出しているね。とてもいいことだと思うよ。ヨーロッパ行きは僕らのゴールだ

トーロの3バックを徹底分析-データで見るトリノFC-

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攻撃陣がパッとしない中、なぜトーロはEL争いに踏み止まれているのか?

 

アルマンド・イッツォニコラ・エンクルコフィ・ジジ。この3人の働きがなければ、トーロはとっくにELの出場権争いから脱落していたところだ。第21節終了時点で、トーロ1試合平均11のボールロストを記録。不名誉なことにこれはリーグで5番目に多い数字だ。さらに、トラップミスやコントロールミスは1試合平均17.3。これに関してはなんとリーグワーストとなっており、トーロがいかに攻撃をシュートで完遂させられていないかを如実に示すデータと言えるだろう。

 

上記のデータは全てWhoScored.comから引用したが、もう少し数字を拝借するとしよう。次は守備陣に目を向けてデータを探ってみる。しぶとくEL争い戦線に踏み止まるトーロの秘密は、間違いなく彼らにあるはずだ

 

※ここから挙げる「リーグ〜位」というデータは全て「今季セリエAで試合に出場したセンターバックの中での順位」とする。

 

まず、セリエA初挑戦ながらここまで見事なパフォーマンスを見せるこのコートジボワールセンターバックから見ていこう。

 

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開幕後少し経ってからエミリアーノ・モレッティよりレギュラーの座を譲り受けたコフィ ・ジジは、主に3バックの左でプレー。ここまで13試合に出場し、センターバックとしてはリーグトップとなる合計10回のクロス阻止(1試合平均0.8回)を記録している。相手サイドアタッカーウインガーに対し、左右のセンターバックが対応することの多い3バックだからこそ必然的に数字も増えやすくはなるが、8試合に欠場しているということを考えれば、いずれにせよ素晴らしい数字である。

 

タックル成功数は28回でリーグ15位。1試合に平均すると2.2回の成功数を誇っており、彼の対人の強さを示すデータと言える。インターセプト23回でリーグ25位(1試合平均1.8回)、クリア数は49回でリーグ41位(1試合平均3.8回)とこちらもまずまずの数字だが、もうひとつ彼の3バックへの適応を示すデータがあった。ドリブル成功数である。3バックの左右でプレーする選手には、時に自らボールを前に運べる資質が求められるが、ジジにはそれが間違いなく備わっている。彼は今季ここまで試みた12回のドリブルを全て成功させているのだ。今季セリエAで10回以上ドリブルを試みた選手はジジを含め4人(ビラスキ、トロイ、アンデルセン)いるが、成功率100%を記録しているのはジジだけである。ここでは彼の高い足元の技術が数字に表れていると言えるだろう。

 

続いて、ここまで全試合にフル出場している我らがディフェンスリーダーの番だ。

 

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さっき書いた通り、ニコラ・エンクルはここまでセリエA21試合にフル出場今季未だ欠場がないセンターバックはこのエンクルエンポリのシルヴェストレ2人だけである。41回(1試合平均2回)を記録しリーグ6位インターセプト36回(1試合平均1.7回)でリーグ10位のタックル成功数、92回(1試合平均4.4回)でリーグ11位のクリア成功数などなど、彼がいかにオールラウンドな守備職人であるかがこれらの数字でご理解いただけるだろう。3バックの中央としてビルドアップの起点も担う彼は、ショートパス・ロングボール併せてパス成功率85%をここまで叩き出しており、攻守ともに存在感は抜群である。

 

数字には出ないが、彼の的確な指示で守備の歯車は回っており、冷静かつ堅実なそのプレーはもっと評価されて然るべきだろう(と筆者は何度も言ってきた)。常に安定したパフォーマンスを見せる彼なしで欧州行きは有り得ない。

 

最後は、驚異的な数字を叩き出している彼を締めとしてお見せしたい。是非ロベルト・マンチーニにも見てもらいたいのだが...

 

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WhoScored.comでの平均評価点、実に7.15アルマンド・イッツォは、7.18ジョルジョ・キエッリーニに次いでリーグ2位の平均評価点を記録している。出場停止で欠場した第20節ローマ戦以外全てとなる20試合に出場しているイッツォは、その対人守備の強さでタックル成功数リーグ3位(48回、1試合平均2.4回)、読みの鋭さとコースを先取る俊敏性でインターセプト成功数リーグ2位(46回、1試合平均2.3回)、183cmと上背はそこまでないが、その跳躍力と闘争心で空中戦勝利数リーグ2位(98回中65勝)の記録を叩き出しているセンターバックだ。アッズーリに呼ばない理由はもはや何もないだろう。

 

今季ジェノアから€1000万の移籍金で加入したイッツォだが、今となっては安い買い物だったと断言できる。あとは彼のアッズーリ復帰を願うばかり。3年後のW杯開催時は30歳センターバックとしては最も脂の乗っている時期なだけに、マンチーニには彼の招集をいい加減決断して欲しいものだ。

 

 

いかがだっただろうか?今回は今季のトーロを支える3人の守護者たちに焦点を当て、データとともに分析を行ってみた。今季後半戦は、彼らの働きに報いるようなゴールの数々をアンドレア・ベロッティをはじめとした攻撃陣には期待したいところだ。以上、あざっした!

果たしてトーロは欧州に近づいているのか?

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ミハイロヴィッチ政権時代から目標に掲げる欧州への切符。そこに向けたトーロの歩みは順調なのだろうか?

 

ナポリで一時代を築いたワルテル・マッツァーリを指揮官に招聘してから2シーズン目の今季だが、早いもので既にその半分が経過した。今季こそ欧州圏内でフィニッシュするぞと夏に大型補強を敢行したトーロだが、その成果はあまりパッとするものではない。冬のメルカートでの動きも実に地味なもので、残念ながら後半戦に向けたカンフル剤は投与されないと言わざるを得ないだろう。

 

今季のトーロの戦いぶりは、結果はガッカリ、内容は及第点ギリギリといったところだ。しかし、シニシャ・ミハイロヴィッチを監督に据えてスタートした2シーズン前から現在までを比較すれば、欧州への歩みを着実に進めていると言える可能性もある。今回は、今季を含めたトーロのここ3シーズンの前半戦のデータをもとに、ここまでのトーロの道のりを振り返ってみよう。

 

16/17シーズン

 

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9位 8勝5分6敗 36得点27失点(第19節終了時点)

 

・前線3人の個の力による見事な得点力

・選手層の薄さが大きな弱点

 

守備陣にはジョー・ハートレアンドロ・カスタン、攻撃陣にはアデム・リャイッチイアゴ・ファルケらを獲得した上アンドレア・ベロッティアントニオ・バレーカの覚醒などもあり比較的ポジティブな印象が強いシーズンだった。有能なアシスト役を多く手にしたベロッティの爆発により、前半戦19試合で36得点という数字を叩き出している。

 

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ただ「組織的」という言葉にはほぼ縁がなく、前線の個の力に頼ったサッカーを展開していたため自慢の3トップが1人でも欠けたりすると途端に沈黙してしまう、そんなチームだった。期待されたハートもイージーミスが非常に多く、守備も最後まで安定せず。見ていて面白いが波は激しい。魅力的なチームではあったが、あれでは欧州は無理だ。

 

16/17最終順位

9位 13勝14分11敗 71得点66失点

 

17/18シーズン

 

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10位 5勝10分4敗 25得点 27失点(第19節終了時点)

 

前年度比

スカッドの質はアップしたが得点数は激減

・失点の多さ改善されず

 

前シーズン弱点として浮き彫りになっていた守備陣をほぼ総入れ替えして臨んだシーズン。サルヴァトーレ・シリグニコラ・エンクルの加入により失点の減少が期待されたが、それが結果に現れることはなかった。彼らのプレーは素晴らしいものだったが、セットプレーからの失点が相変わらず多く、徐々に指揮官ミハイロヴィッチに批判が浴びせられるようになっていった。

 

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引き分けの多さによる格下相手の取りこぼしは、守備よりもむしろ攻撃陣に責任があった。スランプに陥ったベロッティに加え、指揮官が熱望したため大枚を叩いて獲得したエムバイェ・ニアンが無様なパフォーマンスを披露。1シーズン前に比べると得点が11も減っていることからも分かる通り、攻撃陣の機能不全は深刻な問題だった。案の定、2018年に入るとすぐミハイロヴィッチは解任された。

 

17/18最終順位

10位 13勝15分10敗 54得点46失点

 

18/19シーズン

 

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9位 6勝9分4敗 24得点 19失点(第19節終了時点)

 

前年度比

・3バック戦術の浸透で失点は大幅に減少

・ザザらを獲得するも得点力向上には未だ繋がらず

 

さて今季に目を向けて見よう。アルマンド・イッツォコフィ・ジジといった守備陣の新戦力たちが期待以上の働きを見せている中、新戦力の目玉としてゴール量産が期待されたシモーネ・ザザの不調は計算外だ。昨季までトレクァルティスタとして攻撃陣を操っていたアデム・リャイッチの退団が、攻撃陣の不調に影響を与えていることはもはや言うまでもないだろう。高いインテンシティを保った、リーグ屈指のアグレッシブなプレッシング(実際ファウル数はダントツでリーグトップ。あまり褒められたものではないが)から展開されるショートカウンターは迫力があるが、正直なところ完全に機能した試合はかなり少ない。

 

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このまま補強が無いようでは、トーロは今季も欧州への切符を手にすることはできないだろう。過去2シーズンの結果にも出ている通り、後半戦からの巻き返しはあまり期待できないと言わざるを得ない。たしかに今季のスカッドは過去2シーズンと比べポテンシャルは高いが、それは欧州圏内を争うライバルたちも同じこと。ここ3年間同じ場所で足踏みをしているようでは、グランデトリノの復活という偉大な目的はいつまでたっても遠いままだ。

【2018/2019シーズン】トリノFC 前半戦の通信簿

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前半戦を終え欧州圏内まで3ポイント差。及第点は付けられるが...

 

19試合を消化したトーロの戦績は6勝9分4敗アウェイゲームで無敗を維持している(2勝8分。決して勝てているわけではない)とはいえ、消化試合の約半数をドローが占めている現状はあまり喜べるものではない。ミハイロヴィッチ時代から続く「ドロー癖」はもはやこのチームが抱える慢性的な病だ。攻撃陣はイアゴ・ファルケ抜きではまともに点が取れない。中盤はリンコンメイテ、そしてバゼッリのうち1人でも欠ければダイナミズムを失う。本来厚いはずの選手層が薄いように見えてしまうようでは補強した意味がない。控え選手たちのパフォーマンス向上は後半戦に向けた大きな課題だ。

 

しかし、指揮官ワルテル・マッツァーリの志向するサッカーは間違ってはいない。新加入のスアリオ・メイテをはじめ、フィジカル能力に優れたプレイヤーたちのポテンシャルを最大限に引き出す戦術を彼は的確に実践している。ここ一番での勝負強さが身につけば、欧州圏内は不可能な話ではないサルヴァトーレ・シリグイアゴ・ファルケを欠きながらも王者ユヴェントスを苦しめたデルビーでの戦いぶりがそれを証明している。ここまで大混戦となっているヨーロッパリーグ出場権争いだが、ここまでのトーロの選手たちの働きぶりを見てみよう。

 

監督 ワルテル・マッツァーリ 6.0

 

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退席処分の多さが目立った前半戦ではあったが、非常にソリッドで戦えるチームを作った功績は大きいトーロが前半戦でのファウル数でリーグトップを数えていることからも分かる通り、常に球際での激しさをチームに要求。身体能力に優れた11人を常にピッチに並べることを好んだ采配が見受けられた。注文があるとすれば退席処分を減らすこと、そして交代のカードをもう少し早く切ること。後半戦は好不調の波が激しいチームをうまくマネジメントできるか。

 

#1 サルヴァドール・イチャーソ 6.0

 

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セリエA 3試合出場

コッパ・イタリア 1試合出場

 

ここ2年間、常にサルヴァトーレ・シリグの陰に隠れてきたが、彼の負傷によりデルビーの前半という難しい状況でピッチに立ちながら任務を遂行クリスティアーノ・ロナウドにリゴーレを沈められたがそれ以外は安定したパフォーマンスを見せ、シリグ不在のその後2試合も見事なパフォーマンスで守護神の穴を埋める活躍を見せた。契約は今季限りとなっているが、クラブ側は既に契約延長に動きはじめているようだ。

 

#3 リャンコ・ヴォイノヴィッチ -

 

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セリエA 1試合出場

コッパ・イタリア 2試合出場

 

昨年受けた手術の影響で、まだ本格復帰したばかり21歳という年齢ながら実力的にはレギュラー候補なだけに、2019年は怪我なく元気にプレーして欲しいところである。12月にはパートナーとの間に女の子が生まれ、パパとなった。様々な経験をした2018年を糧に、未来のディフェンスリーダーとして奮起を期待したい。

 

#5 アルマンド・イッツォ 7.0

 

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セリエA 19試合出場 1得点

コッパ・イタリア 2試合出場

 

€1000万という決して安くない移籍金で加入したこのイタリア人センターバックは、既にその価値を証明している八百長事件の黙認容疑を掛けられた過去が災いし、加入当初ティフォージからあまり歓迎されていなかったが、説得力充分な自らのプレーで彼らを黙らせることに成功。瞬く間にトーロディフェンスの欠かせない主力となった一対一の強さに加えビルドアップでの貢献度も非常に高い。そろそろアッズーリのユニフォームに袖を通す頃合いではないだろうか?

 

#6 ロベルト・ソリアーノ 4.0

 

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セリエA 11試合出場

コッパ・イタリア 1試合出場 1得点

 

完全に「エムバイェ・ニアンの再来」となってしまった。開幕戦で途中出場した際はクオリティを感じるプレーを見せ、我々ティフォージを期待させたがその後の試合でのプレーは消極的なものに終始。プレースタイルを形容するなら「バックパサー」「ボールロスター」といった感じか。さらにはデルビーでの敗戦後、Instagramでのクリスティアーノ・ロナウドパウロ・ディバラらの「デルビー勝ったぞ!」投稿にいいね!をブチかましティフォージとの関係が完全に崩壊。クラブからも愛想をつかされローンを打ち切られた彼はボローニャへと新天地を求めることに。

 

#7 サシャ・ルキッチ 5.0

 

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セリエA 9試合出場

コッパ・イタリア 3試合出場

 

ラ・リーガでの1年の武者修行を終えたこのセルビア代表センターハーフは、さらに成長した姿を見せることを期待されていたが、ここまでのところ期待外れと言わざるを得ないだろう。レジスタとして才能を開花させたミハイロヴィッチ政権時代とは違いメッザーラで起用されていることも影響しているのだろうが、いずれにせよ指揮官マッツァーリを納得させるには至っていない。だが、背番号7を与えられたことからも分かる通りクラブからの期待は大きく、これからの巻き返しに期待がかかる。

 

#8 ダニエレ・バゼッリ 6.5

 

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セリエA 17試合出場 3得点

コッパ・イタリア 3試合出場 1得点

 

レジスタとして頭角を現したアタランタ時代とはもはや別人だ。豊富な運動量を武器とするボックストゥボックスへと変貌を遂げたこのイタリア人センターハーフは、トーロの中盤に質と量の両方をもたらしている。守備時は激しいチェックと執拗なマーキング、攻撃時は確かな技術とゴール前への飛び出しでチームに貢献。与えられたタスクを忠実にこなす優れた戦術眼も特筆すべきものがある。同じくレジスタ出身のルキッチとしてはお手本とすべき存在と言えるかもしれない。

 

#9 アンドレア・ベロッティ 6.0

 

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セリエA 19試合出場 7得点

コッパ・イタリア 2試合出場 2得点

 

昨季は1シーズンをかけてわずかに10得点だったことを考えれば、数字の上でも結果は徐々に戻ってきている。ついに復調の兆しを見せ始めたと言ったところか。得点こそまだまだ物足りないかもしれないが、ポストプレーヤーとしての貢献度は高い。相手を背負ってボールを受けらプレーが攻撃時のアクセントとしてよく機能している試合は数多く見受けられた。課題は不用意なボールロストがまだ見受けられる点アッズーリへの復帰を目指し爆発を期待したい。

 

#11 シモーネ・ザザ 4.5

 

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セリエA 16試合出場 1得点

コッパ・イタリア 1試合出場

 

ソリアーノと同じく、完全に期待を裏切っている。先発出場が少ないとはいえカンピオナート折り返し地点でわずかに1ゴール。大きな期待とともにイタリアへと帰還したこの元アッズーリは、その高い能力の片鱗さえいまだ見せてくれてはいない。タイプの似通ったベロッティと組まされることが多く少し窮屈そうにプレーしていることは否めないため、チャンスメイカータイプのファルケなどと組ませることで解決策を見出したい。能力に疑いの余地はないため、キッカケさえ見つかればといったところか。

 

#14 イアゴ・ファルケ 7.0

 

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セリエA 15試合出場 3得点

コッパ・イタリア 2試合出場

 

アデム・リャイッチがいなくなりチャンスメイカーとしての役割を一手に引き受けることとなったが、ここまで見事にそのタスクをこなしている。左足から繰り出されるクリエイティブなプレーは、今のチームには完全に不可欠なものだ。彼がいなければトーロはまともに点が取れないチームになってしまう。さらに、攻撃面だけでは語りつくせないのが彼のストロングポイント。守備時も懸命に自陣に戻る姿は、現代的なアタッカーとしてのプレースタイルを象徴するものだ。

 

#15 クリスティアン・アンサルディ 6.5

 

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セリエA 7試合出場 1得点

コッパ・イタリア 0試合出場

 

シーズン開始直後、いきなり第2節インテル戦で負傷し約2ヶ月戦線を離脱。代役として抜擢されたオラ・アイナが素晴らしいパフォーマンスを見せていたため、年齢的なフィジカルの衰えも相まってこのままレギュラーを奪われるかと思われたが、復帰後のパフォーマンスは流石の一言だ。サイドにクオリティをもたらす駒として完璧に機能している。後半戦は、彼を含めたウイングバックのレギュラー争いも面白くなりそうだ。

 

#19 ヴィタリィ・ダマシュカン -

 

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セリエA 0試合出場

コッパ・イタリア 0試合出場

 

19歳という年齢ながらモルドヴァ代表で既に常連の彼だが、まだセリエAデビューの機会は訪れていないザザベロッティなど実績のある先輩たちの壁は高く、アピールしろという方が難しいことだろう。冬のメルカートではローン修行に出されることが濃厚。適切な修行先を見つけ、開花のキッカケを作って欲しいところだ。

 

#20 シモーネ・エデラ -

 

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セリエA 2試合出場

コッパ・イタリア 1試合出場 1得点

 

アレッシオ・チェルチの再来」の呼び声高いこの若きアタッカーに、ここまでチャンスが与えられないのは正直予想外だった。比較的多くの出場機会を得た昨季とは打って変わり、今季はマッツァーリを納得させられていない。冬のメルカートではパルマキエーヴォなどセリエA複数クラブが獲得に興味を示しており、後半戦はローン修行へと出向くことになりそうだ。

 

#21 アレハンドロ・ベレンゲル 5.5

 

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セリエA 13試合出場 1得点

コッパ・イタリア 3試合出場

 

オラ・アイナセリエAに慣れてくるにつれ、立場を取って代わられた印象が強い。彼がプレー可能なシャドーを置いた3-4-2-1の採用も多く見られた序盤戦に比べ、マッツァーリが最近は一貫して3-5-2を採用していることも、彼にとっては不利な状況を生んでいる。持ち味のドリブル突破も鳴りを潜めており、ウイングバックのレギュラー争いではやや遅れをとっていると言わざるを得ない。

 

#23 スアリオ・メイテ 7.5

 

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セリエA 18試合出場 2得点

コッパ・イタリア 3試合出場

 

中盤の選手では間違いなく前半戦のベストプレイヤーだ。恵まれた体格を活かした球際のバトルだけでなく、驚くほど繊細なテクニックも兼備しており非常に頼もしい。トマス・リンコンとのラグビー部コンビも日に日に連携を深めており、セカンドボールの回収+攻撃のスイッチ役としてほぼ完璧に機能。警告数の多さが玉に瑕ではあるが、セリエA初挑戦の24歳ということを考えると、これ以上は望めないのではないだろうか。

 

#24 エミリアーノ・モレッティ 6.0

 

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セリエA 9試合出場

コッパ・イタリア 2試合出場

 

今年で38歳を迎える大ベテランの状況は、ほぼフル稼働を強いられた昨季とは少し違う。コフィ・ジジにレギュラーポジションを譲った今季は、頼れる控えとしての役割を忠実に遂行している。シーズン前語っていた「若手の成長を手助けしたい」という言葉にも現れている通り、チームを第一に考えて行動する彼の姿勢は全ての選手が模範とすべきものだ。出番が増えるであろう今季後半戦も彼の雄姿に注目したい。

 

#25 アントニオ・ロザーティ -

 

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セリエA 0試合出場

コッパ・イタリア 0試合出場

 

元々第3ゴールキーパーとしての立場を受け入れての加入だったため、出場機会はいまだにゼロ。しかし選手たちのInstagramのストーリーなどからも見受けられるように、ロッカールームではベテランながらムードメーカー役を買って出ている。練習に真摯に臨む姿勢も評価は高く、契約延長オファーが提示される可能性すらあるようだ。ちなみに、練習場には自転車で通っているらしい。

 

#27 ヴィットーリオ・パリジーニ 5.5

 

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セリエA 10試合出場

コッパ・イタリア 1試合出場

 

10試合に出場しているとはいえ、トータルでの出場時間はわずかに169分ウイングバックとシャドーをこなせるユーティリティ性はある程度マッツァーリにも評価されているようだが、ここまで出場したいずれの試合でも爪痕を残すことはできていない。生え抜きということもあってティフォージからは愛されているため、後半戦は無償の愛に結果という形で報いたい

 

#29 ロレンツォ ・デ・シルヴェストリ 6.0

 

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セリエA 15試合出場 1得点

コッパ・イタリア 2試合出場

 

ウイングバックという天職を見つけて2シーズン目の今季は、若手たちとのポジション争いに身を置くことに。クオリティの面ではオラ・アイナに軍配が上がるが、空中戦の強さを活かした両エリア内でのプレーは彼ならではのものだ。クロス成功率は相変わらず低いが、彼の真骨頂はインナーラップ。後半戦はエリア侵入からの得点機関与にもっと期待したい。

 

#30 コフィ・ジジ 6.5

 

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セリエA 11試合出場

コッパ・イタリア 1試合出場

 

フィットにやや時間がかかり第6節まで出番が与えられなかったが、その後はモレッティから完全にレギュラーを奪取。ここセリエAの舞台でも、スピードのあるアタッカーに対応可能な粘り強い対人守備を存分に発揮している。当初ティフォージからは獲得に疑問を呈す声が多かったが、自らのプレーで見事に黙らせた格好だ。買取オプションの行使も時間の問題だろう。

 

#33 ニコラ・エンクル 7.5

 

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セリエA 19試合出場 2得点

コッパ・イタリア 2試合出場

 

頼れるディフェンスリーダーとして、今季ここまでセリエA全試合にフル出場。昨季加入してからの彼のプレーはいつも安定している。はっきり言って圧巻の一言だ。エレガントな守備からの正確無比な配球、さらに1人でプレスを回避してしまう圧倒的なボールスキルはもはやトリノの名物。ビッグクラブへのステップアップの噂が絶えないが、彼がいなければヨーロッパリーグの出場権など夢のまた夢となってしまうだろう。

 

#34 オラ・アイナ 6.5

 

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セリエA 16試合出場

コッパ・イタリア 2試合出場

 

チェルシーからの買取オプション付ローンでの加入だが、既にティフォージからはその行使を願う声が挙がっている。イングランドで鍛えられた強靭なフィジカルとそのスピード、そしてその正確なクロスは既にデ・シルヴェストリを超えていると言っていいだろう。両サイドをこなせる器用さに加え、ベテランのごとく落ち着き払ったその堂々としたプレーぶりはマッツァーリからの評価も非常に高い。今季後半戦だけでなく、来季もトーロのユニフォームを着た姿が見たいところだ。

 

#36 グレイソン・ブレーメル -

 

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セリエA 1試合出場

コッパ・イタリア 2試合出場

 

欧州初挑戦ながら充分に計算できる選手としてアピールすることに成功したプレシーズンだったが、エンクルイッツォがフル稼働したこともあって出番は全くなかった。ジジもレギュラーとしての地位を固めつつあるため、モレッティに続いて現状は5番手といったところか。彼の能力も疑う余地がないため、ローン修行でさらに腕を磨いて欲しい。

 

#39 サルヴァトーレ・シリグ 7.0

 

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セリエA 17試合出場

コッパ・イタリア 2試合出場

 

デルビーで負傷した後の2試合以外は全ての試合でゴールマウスに立った。驚異的な反射神経は相変わらずで、トーロが彼に救われた試合はいくつもある。足元の技術は依然として課題だが、それを補って余りある守備力を持っていれば何の問題もない。ただ、クリアリングの際真上に打ち上げる癖だけはやめて欲しい

 

#88 トマス・リンコン 6.5

 

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セリエA 17試合出場 1得点

コッパ・イタリア 3試合出場 1得点

 

昨季に比べパフォーマンスは大幅に改善された。持ち味のハードプレスで中盤を耕し、時には前線へ飛び出し攻撃にも関与するなど見事な出来栄え。メイテの加入によりタスクが分散されたことも好調の要因と言えるだろう。課題は時折「俺はアンドレア・ピルロ」と勘違いし裏を狙ったパスを蹴ろうとすること。もちろん、成功数はいまだにゼロだ。

 

 

 

今回の通信簿は2回に分けて書こうかと思っていたが、まるで雄牛のごとく勢いがついてしまい一挙に終わらせた(?) 記事のクオリティはともかく、このスピード感は個人的に7.0くらいの点数だと自己採点しておく。

 

今季のトーロにとって補強の目玉だったソリアーノザザが期待を裏切る中、若手のメイテアイナが素晴らしいパフォーマンスを見せているのは悪くない傾向だ。大混戦となっている今季のヨーロッパリーグ出場権争いだが、ウチにはそれを制する力があると信じている。シーズン総括の記事を書く時、ウキウキしながら書いている自分を想像しつつ今回はここまでにしようと思う。以上、あざっした!